「シンデレラ・コンプレックス」田中美久の役者魂あふれる発言に飯島寛騎がびっくり。イベントに森愁斗、宇垣美里と4人で登壇

MBSほかで2月29日にスタートするドラマ特区「シンデレラ・コンプレックス」(木曜深夜0:59)の1話先行試写・完成披露トークイベントが行われ、ダブル主演を務める田中美久飯島寛騎と、共演の森愁斗BUDDiiS)と宇垣美里が登壇した。

「シンデレラ・コンプレックス」の原作は、Webtoon(縦スクロールで読み進めるフルカラーのデジタルコミック)に登場後、4億ビューを突破した井上里彩子氏の原案、SORAJIMA Studio制作による話題のコミック。地雷系JK・前園由良(田中)とイケメン高校教師・相沢陽介(飯島)の不倫をきっかけに、誰もがうらやむ理想の教師夫婦がどん底まで追い詰められていくラブサイコスリラーだ。夫・陽介の不倫から復讐(ふくしゅう)を心に誓う妻・相沢舞役を宇垣、謎多き由良の同級生・工藤要役を森が務める。

まず、田中は「このような役には出会うことも少ないと思うので、どうやって演じようかなと考えた時に、自然なふうには演じずに、原作になるべく近いように演じました」と語った。そんな由良と不倫関係に陥る陽介を演じた飯島は「まあ~、悪いヤツですよね」と言って笑わせながら「ぶっ壊れたキャラクターであり、陽介には地獄のような空気感や、人間らしさというか人間の欲望が詰まっていると思うので、そこをいかに面白く演じるかを考えていました」と役柄を紹介。加えて、「現場では田中さん演じる由良や、宇垣さん演じる舞がかもし出す雰囲気をくみ取りながら、いかにうそをつくか、欺くかというずるい考えをしつつも、陽介にはピュアな部分もあるので、そこを信じて演じました」と役づくりについても触れた。なお、自身がうそをつくのが得意かを問われると、「僕ですか…秘密(笑)」と明言を避けた。

いじめられっ子の要を演じた森は、「久々の学生役であり、いじめられっ子というキャラクターなのでどう自分を弱く小さく見せるか悩みながら演じました」と報告。宇垣は“サレ妻”というポジションだけに、「舞はかわいそうなことしか起こらない役。(由良と陽介の)2人に巻き込まれて散々な目に遭います。撮影中は『頑張れよ!」と自分を励ましながら演じていました」とヘビーな心境だったことを吐露した。もしも自身が舞の友達なら「陽介をぶっ飛ばしてしまうと思います。陽介にイライラしながら台本を読んでいます」とのこと。

撮影は極寒の冬場に行われたそうだが、「今年の寒さは例年よりもましだった」という飯島に対して、宇垣は「天気が悪い日に限ってロケがあって。なんでこんな強風の日に…と温かいものに手をかざしていました」と苦労をにじませると、田中も「カイロを配り合っていました」と寒さが厳しい日もあった様子。

そんな極寒を救ったのは、田中が差し入れたコーンスープだったそうだが、「私が差し入れたコーンスープをなぜか飯島さんが作っていました(笑)」と振り返ると、飯島は「そうそう、いかにも僕が差し入れをして振る舞っているかのようでした(笑)」と手柄を横取りしたような状況に恐縮していた。

その後、共演者の愛されポイントについて話が及ぶと、森が飯島に対して「この容姿と声で、一緒にいるとついていきたい雰囲気が漂っていて、一緒にお仕事ができてよかった。今度一緒にサウナに行きたいです」とラブコール。飯島はうれしそうに笑顔で「行こうよ!」と応じた。

また、田中が飯島の意外な一面について「とにかくご飯をたくさん食べて元気!」と明かすと、当の飯島は田中に対して「撮影中は由良役へのチャレンジと心意気と熱意が伝わってきて、役者魂があると思いました。後半に進むにつれて過激なシーンの撮影があったのですが『飯島さん、ぶってください!』と言われたこともありました」とエピソードを交えて絶賛。

そんな田中は「撮影中は由良が乗り移っていました。自分の地声よりも由良ちゃんの声が高くて普段から高くし過ぎたのか、のどがガラガラになりました。プライベートでも由良ちゃんみたいにルンルンになってしまって、すごいブリっこじゃん!と嫌になりました」と、役に没頭するあまり日常生活でも引きずってしまったようだ。

さらに、「美久ちゃんがいるだけで空気が明るくなって、かわいい!とずっと思ってました」と言う宇垣は、「撮影以外では、一緒に『寒いね~』とか言い合ったりして、私にとって癒やしの時間でした」と劇中では敵対する間柄ながら、撮影現場では良好な関係を築いていたことを伝えた。

森の意外な一面に関しては、田中が「静かな方で、言葉を演技以外で話しているところを見たことがない」と言うと、森は「しゃべってるわ!」とすぐに否定。飯島は「話が進む中で、いいあんばいの気持ち悪さを見せていて、この子ヤバいと思いました。この中で群を抜いてぶっ飛んでいるキャラクターかも」と、今後の森の演じる要というキャラが気になる発言も。宇垣は「ゆったりとした空気が流れていて、一緒にいると肩の力が抜ける感じで。たまにふざけてくれるところがすごくかわいくて、少しずつ心を開いてくれているなと、野生動物を見ている感じで、ほほ笑ましく思っていました」と目を細めた。

そんな宇垣について、森からは「大人の女性で余裕がある感じがすてきでした。同じシーンを撮影していた時も、ご自身の思いを監督さんとすり合わせしていたりして、真面目な方だな思いました」、田中も「役柄とは違って強い女性で心(しん)があって憧れました。初めて共演させていただいて、ファンになっちゃいました」と声を弾ませると、宇垣は「ありがとう! ご褒美タイムみたい」と大喜び。その一方で、飯島は「一緒にカバディをやって怒られたり、チャーミングな一面もありました」と意外な素顔も明かした。

会見では、タイトルの「シンデレラ」にかけて、使えるようになりたい魔法も発表。

身長が伸びる魔法が欲しいという田中は「キスシーンの時に身長が足りなくてうまくできなくて、カメラに映っていないところで、飯島さんが足を開いてくれて、キツイ体勢でキスさせることが多くて申し訳なかった」と謝罪。これに飯島が「なら足を引っ張って伸ばそうか?」と提案すると、田中は「こわー!」と声を上げて、大笑いした。

一方、「お空を飛びたい。空を飛んで悪いことをしたいですね」(飯島)、「動物と話せるようになりたい。気持ちが分かったらどれだけいいだろうと思うことが日々ある」(宇垣)とそれぞれが使いたい魔法を発表する中、森は「幸せで溢れる魔法」をリクエスト。

「世界が幸せであふれればいいなという僕の願望です。僕が幸せを感じるのは笑っている瞬間ですね。僕だけ幸せではなくて、幸せがみんなに連鎖すればいい」という森の解説を聞いた宇垣は、「今、私は反省しました。動物と話したいとか私利私欲を言って本当に反省。大人としてあるまじき姿」と反省し、飯島も「何が空を飛びたいだよ!」と自身の回答にツッコミを入れた。

最後に、4人があらためて作品の見どころなどをアピール。

宇垣は「こうなったら嫌だなという非現実的だけれど、自分の現実の近くで巻き起こるホラー。舞に降りかかる不幸を怖がりながら見てほしいですし、舞を襲ってくる怪物の中に分かるなという部分もあると思うので、自分との共通点を見つけてゾクっとしてほしい」と視聴ポイントを強調。

続いて森は「いろいろな愛の形の中で起こる、さまざまな問題にハラハラドキドキしながら、展開が早くて目が離せないシーンがたくさんあるので、見逃さないようにじっくりと見てください」と呼び掛けた。

飯島は「どうも怪物です(笑)。話が進むにつれてエスカレートしていく、ぶっ壊れたラブサイコホラーです。僕の(演じる陽介の)ことは嫌いでいいです。そうなることで、このドラマはよりよくなると思うのでSNSで書き込んでいただき、皆さんと一緒にこのドラマを作っていけたら幸せです」と大きな反響を呼ぶことを期待。

田中は「どうも化け物です。由良ちゃんは夫婦の幸せをぶち壊す人であり、自分の思い通りになるように細かいところまで計画的に進めていく女の子。もしかしたら怖いと思うかもしれませんが、でも由良ちゃんには由良ちゃんなりの気持ちや背景があるので、それを知ってもらって少しでも由良ちゃんを好きになってほしいです。それぞれが魅力的な役なので、たくさんの方に、『面白い! ハラハラする』と楽しんでもらえる作品になればうれしいですし、由良ちゃんの行動力が勇気を与えられる作品になればいいなと思います」と強烈なキャラクターをアピールした。

なお、「シンデレラ・コンプレックス」は、tvk(2月29日スタート 木曜午後11:30)、チバテレビ(3月1日スタート 金曜午後11:00)、テレビ埼玉(3月6日スタート 水曜深夜0:00)、とちぎテレビ(3月7日スタート 木曜午後10:30)、群馬テレビ(3月7日スタート 木曜午後11:30)でも順次放送。TVer、MBS動画イズムでは1週間の見逃し配信、FODでは見放題独占配信も決定している。

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