ハンバーガーの値段が時間で変わる。米ウェンディーズがダイナミックプライシングを導入へ

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混み合うランチタイムにハンバーガーを買いに行ったら、いつもより高かった――そんな経験をする日が近いのかもしれない。

アメリカのハンバーガーチェーン「ウェンディーズ」が、早ければ2025年にもダイナミックプライシングを導入すると発表した。

ダイナミックプライシングは、需要が高い時には価格を上げ、低い時には下げる「変動料金制」だ。

海外ではウーバーなどの配車サービスなどで導入され、日本でも東京ディズニーランドやプロ野球のチケットなどで取り入れられている。

このダイナミックプライシングが、食の世界にも広がりつつある。

ウェンディーズのカーク・タナーCEOは2月に開かれた決算説明会で、同サービスを試験的に導入すると発表した。

具体的には、AIを利用してリアルタイムで価格が更新されるデジタルメニューボードを導入するほか、1日の特定の時間帯に異なるメニューを提供する計画だ。

タナーCEOは「AIを活用したサービスにより、売上と利益の成長を支えることになるだろう」と予想している。

また、ウェンディーズは「AIを活用したメニュー変更や天候などの要因に基づく提案販売などの機能を試験導入します。これらは大きな価値を提供し、顧客とスタッフの体験向上につながると考えています」とUSAトゥデイに送った声明で説明している。

デジタルメニューボード導入のために、ウェンディーズはアメリカの直営店全店で2025年末までに約2000万ドル、世界全体では今後2年間で約1000万ドルを投資する計画だという。

ミシガン大学経済学部のザック・ブラウン教授は「歴史的に、企業は常に変わらない一つの価格を設定してきましたが、価格設定アルゴリズムによって、企業は1日中、あるいは1時間の間でさえも価格を変えることができるようになりました」とグッドモーニングアメリカに話している。

今後、他のファストフードチェーンでの導入も考えられるが、ソーシャルメディアには「自分だったら、価格が下がるまで店内で座って待つ」「値段が高い時に働いている労働者は、高いお給料を払ってもらえるんですよね?」などの声も投稿されている。

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