日本航空(JAL)と横浜市は2024年2月28日、廃食油を回収し、SAF(Sustainable Aviation Fuel:持続可能な航空燃料)等にリサイクルするための仕組みの構築・社会実装の推進に関する連携協定を締結したと発表しました。
この取り組みは、横浜市内の家庭で発生する廃食油を回収し、これを原料としたSAFを製造するもの。第1弾として3月から、ダイエーが運営する「イオンフードスタイル鴨居店」で廃食油回収トライアルを実施します。トライアル期間は3月16日(土)、17日(日)と、4月20日(土)、21日(日)で、5月13日(月)から19日(日)まで本運用試験を実施。6月5日(水)から本格回収がスタート予定です。
回収方法は、各家庭専用の回収ボトルで集めた廃食油を、店舗設置の回収ボックスに注ぎ入れます。回収ボックスに一定量溜まった段階で、廃食油回収事業者が回収し、SAFなどの製造工場に搬入される仕組みです。なお、実際に回収された廃食油がSAFとして利用されるのは2025年以降の計画のため、それまでの間はバイオディーゼルなどの原料として利用されるとのことです。
トライアル期間中は、SAFの認知拡大を目的に店舗前広場で「FRY to FLY」のイベントも開催されます(一部日程除く)。
なお、SAFの安定供給にあたっては、大阪府堺市で日本初のSAF製造工場の建設が進んでおり、この工場やこれに続く工場においては、当面廃食油が主なSAF原料となる見込みです。しかし現状は、各家庭で発生する廃食油の多くが未活用のまま燃やすごみなどで廃棄されているとのこと。JALは、これらの未活用資源を家庭から回収するしくみの普及を目指し、今回の取り組みを横浜市内全域から全国の他の地域へと展開していく計画です。