クロエ 2024-25年秋冬ウィメンズコレクション - 直感と自由な精神をまとう

クロエ(Chloé)は、2024-25年秋冬ウィメンズコレクションを2024年2月29日(木)にフランス・パリで発表した。

新クリエイティブ・ディレクター、シェミナ・カマリがデビュー

新クリエイティブ・ディレクターのシェミナ・カマリによるデビューシーズンとなった今季。20年以上クロエに在籍した経験を持つシェミナ・カマリがテーマに選んだのは、「直感、自由、本能的な女性のエネルギー」。

クロエ創業者のギャビー・アギョンがメゾンを設立したときの原点に立ち返り、クロエ・ウーマンの自由で大胆なスピリットからインスピレーションを得ている。特に、1970年代後半のセンシュアルでエフォートレスなスタイルからアイディアを得つつ、ノスタルジーだけではなく現代性と照らし合わせてクリエーションを行った。

自由を象徴するシースルーのドレス

目を引いたのは、歩く度にふわりと空気を含んで軽快に揺れるシフォンのドレスだ。生地を贅沢にたっぷりと使い、ギャザーを寄せたドレスや、袖をあえて極端に長く仕上げて華やかな余韻を残していくブラウスが散見された。ベージュやスモーキーなピンク、アイボリー、ライトグレーなど淡く穏やかな色味と透け感が相まって、柔らかな官能性を描き出している。

シフォンと同様にセンシュアルな文脈でレース地も用いられている。繊細な絵柄によって、シースルーの浮遊感にロマンティックな要素が加わり、華やかな佇まいに。分量感のあるドレスに加え、レース地のタイブラウスやボディスーツも披露された。軽やかに、身軽にフェミニティをまとうこれらのシースルールックは、今季のクロエが打ち出す自由な精神を象徴しているといえるだろう。

華やかなゴールドカラーの小物を合わせて

加えて特徴的だったのは、ゴールドカラーに輝くアクセサリー使いだ。スリップドレスやボディスーツなど、身体に添うウェアのアクセントとして、ウエストに筆記体ロゴのベルトをプラス。

レザーケープやフラップ付きのコートなど、首周りを覆うアウターにはボリュームのあるモチーフが連なるネックレスを合わせ、華やかさを加えていた。また、足元を飾るパンプスやブーツにはゴールドメタルのスタッズが打ち込まれ、ミニサイズのハンドバッグにはブレスレットのようなリングハンドルが採用されている。

さらに、ヘビを象ったネックレスやブレスレット、メタルパーツとファーを合わせて馬に見立てたバッグなど、遊び心のあるモチーフもアイキャッチ。中でも、ビッグサイズのレザーホーボーバッグのハンドルや、カーブを描く半月型バッグの輪郭に沿ってあしらわれたエンドウ豆のモチーフが目を引いた。

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