中国、1万8千種以上の中薬資源を確認

中国、1万8千種以上の中薬資源を確認

   中医薬を調剤する河北省沙河市中医院の医療従事者。(資料写真、邢台=新華社配信)

【新華社北京3月1日】中国の道地薬材品質保障・資源持続利用全国重点実験室はこのほど、北京市で年に1度の学術委員会会議を開いた。会議では、第4回全国中薬(中国の伝統薬学)資源全面調査の結果、中国に1万8817種の中薬資源が存在することが明らかにされた。

 中国中医科学院中薬研究所の郭蘭萍(かく・らんぺい)所長によると、1万8千種余りの中薬資源のうち、中国固有の薬用植物は3151種、保護が必要な種は464種だった。第4回の全面調査では196種の新種が発見され、うち約100種に薬用の潜在的価値があるという。

 郭氏は「第3回の全面調査で確認された中薬資源は1万2807種だった。第4回ではそれより6千種以上多く確認されており、中国の中薬資源の生物多様性が徐々に回復しつつあることが示された」と述べた。

 中国国家中医薬管理局は2011年以降、第4回全国中薬資源全面調査を実施し、一連の成果を収めた。

 中国は現在、全面調査で得られたデータに基づき「中国中薬資源リスト」を作成した。調査の成果を共有するシステムの開発にも取り組んでおり、国家級・省級のデータ可視化システム開発と関連作業をひとまず完了させた。全国最大の中薬資源の実物標本庫を建設し、120万件余りの実物標本を保存している。

 中国は第4回全面調査をもとにデータベースを構築し、中薬資源に対する動的モニタリング体系も確立した。地理情報システム、グローバル測位システム、リモートセンシング技術を中核とする全面調査の技術体系を整備し、全面調査のプロセスとデータの科学性を確保している。(記者/田暁航)

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