新ブランド「おそ咲きノ豚」 久慈ファーム、「佐助豚」母をPR

新ブランド「おそ咲きノ豚」をPRする久慈剛志社長(左)

 二戸市下斗米の久慈ファーム(久慈剛志社長)は、自社で生産加工する「佐助豚」の母豚のブランドを立ち上げた。その名は「おそ咲きノ豚」。濃厚なうまみと弾力ある肉質が特長で、「やわらかいとは言わせない」がキャッチコピーだ。これまで脚光を浴びずにいた「母」が持つ魅力をPRする。

 佐助豚は生後半年で出荷されるが、母豚の出荷年齢は3年半ほど。飼育期間に比例して大きく育ち、歯ごたえが増す。赤身肉の味が濃く、うまみを指すグルタミン酸・アスパラギン酸の含有量は平均的な豚肉の約1.7倍、こくやまろやかさは1.4倍以上という。

 個体ごとに餌の量を調整するなど徹底管理した環境で飼育するが、これまでは食肉処理場へ低価格で出荷されていた。久慈社長は「母豚ならではの魅力」を知っているからこそ、価値を多くの人に知ってほしいと考え、その思いを名称にも込めた。同社によると、ブランド化は全国初の試み。

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