スネルの契約はベリンジャー同様の形式にはならない? 米記者指摘

カブスからFAとなったコディ・ベリンジャーは「毎年オプトアウト可能」という条件付きで3年8000万ドルの再契約を結んだ。FA市場にはまだ昨季のサイ・ヤング賞投手であるブレイク・スネルが残っており、ベリンジャー同様の短期契約を結ぶ可能性も取り沙汰されているが、米メディア「ジ・アスレチック」のケン・ローゼンタール記者は「その可能性は低い」と指摘する。パドレスとの再契約とならない限り、スネル獲得にはクオリファイング・オファーのルールに基づいてペナルティが発生するからだ。

ローゼンタール記者は「各チームは1年目終了後にオプトアウト可能な契約をスネルと結ぶことを躊躇するだろう」としている。「スネルはパドレスから提示されたクオリファイング・オファーを拒否している。パドレス以外のチームがスネルと契約する場合、少なくとも1つのドラフト指名権を放棄しなければならない。スネルを1年だけ雇うために支払うコストとしては大きすぎる」とローゼンタール記者。ベリンジャーはカブスとの再契約となったため、クオリファイング・オファーに伴うペナルティは発生しなかったが、他球団がスネルを獲得した場合、ペナルティが発生してしまう。よって、「スネルが短期契約を結ぶ可能性は低い」と考えられているのだ。

では、どのチームがスネル獲得に動くのだろうか。ローゼンタール記者によると、スネルに対してオファーを提示したことが明らかになっているのはヤンキースだけ。ほかのチームに目を向けると、レッドソックスは課題の先発補強を十分に行うことができておらず、メッツはエースの千賀滉大を故障で欠くことになってしまった。ジャイアンツも先発陣に故障者が続出しており、先発補強が急務となっている。

スネルは総額2億ドル規模の契約を望んでいるとみられるが、シーズン開幕が迫ったこのタイミングでスネルの希望に応じるチームが現れる可能性は低いだろう。スネル側にもある程度の妥協が求められるはずだ。サイ・ヤング賞2度の実績を持つ左腕はシーズン開幕までに契約先を見つけることができるのだろうか。

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