長谷川慎&古屋呂敏、ハグで気合を入れて挑む“オーバー30男子”の恋模様『恋をするなら二度目が上等』インタビュー

By TV LIFE

3月5日(火)にスタートする、MBS/TBSドラマイズム『恋をするなら二度目が上等』(MBS 毎週火曜 深夜0時59分~、TBS 毎週火曜 深夜1時28分~/配信あり)で、W主演を務める長谷川慎さん(THE RAMPAGE)、古屋呂敏さんにインタビュー。演じるに当たって意識したことやお互いの印象などを聞きました。

本作は、2018年から2022年まで「Chara Selection」(徳間書店)で連載された木下けい子の同名人気漫画が原作。ビジネス誌の中堅編集者・宮田晃啓(長谷川)は、経済コラムの執筆依頼のため、売れっ子の大学准教授・岩永崇(古屋)の元を訪れる。しかし彼は、高校時代に別れた“初恋相手”だった。

上京して十数年。駆け落ちを約束するほどの大恋愛をした過去をすっかり封印していた宮田は、結婚を考える彼女も出来て、“それなり”に生きていた。偶然の再会を果たしても、あくまで仕事相手と割り切り、「岩永と二度と恋をしない!」と固く誓った宮田だったが、相変わらず美しく優秀で…幾度となく甘い言葉を掛けてくる岩永のペースに、仕事もプライベートも翻弄される。

理想や現実、プライド…昔のように素直になれない“オーバー30(サーティー)男子”が再び出会ってしまった、運命の人。駆け引きだらけ、もどかしすぎる「二度目」の恋の行方は…。


『恋をするなら二度目が上等』©「恋をするなら二度目が上等」製作委員会・MBS

◆役柄について教えてください。

長谷川:僕が演じる宮田晃啓は、ビジネス誌の編集者で年齢は30歳。性格としては仕事熱心で、とても真面目だけど、崇に会ってしまうことによって、高校生の時の恋愛を思い出してしまうんです。仕事に集中したいけど、崇がいることによって、集中できなくなってしまって、どんどん恋におちていきます。

古屋:僕が演じる岩永崇は32歳で、宮田が担当する雑誌でコラムを書いている准教授です。性格は、普段からひょうひょうとした態度をしていて、本音がつかめなかったり、常に余裕がある感じ。すごく大人っぽくて、男性からも女性からも、そして僕自身も、「こんな余裕がある大人の人いいな」と思えるようなキャラクターです。

◆お2人は今回、地上波のドラマ初主演ということで、出演が決まったときの率直な感想を教えてください。また周りの方の反応はいかがでしたか?

長谷川:僕は普段アーティストとして活動している中で、いつか主演をやりたいという夢を持っていたんです。コツコツと舞台やドラマなどいただいた作品に対して向き合っていたので、聞いたときは本当にびっくりしました。そして、作品の内容がBLということで、僕が初めて演じさせてもらった役もBLだったんです。その時に、振り切ったBL作品をやれている俳優さんがカッコよくて、自分もいつかやりたいなという気持ちを持っていて。今回、こうやってBL作品で主演を務めさせてもらえて縁があるなと思って、うれしかったです。

古屋:僕も率直にうれしかったのですが、話をもらってすぐに原作の漫画を拝見して、どうしたらこの世界に近づけるんだろうと思ったんです。原作を愛している方々もたくさんいる中で、その期待に自分はどう応えたらいいんだろうと考えていたので、実は誰にも言っていなかったんです。そうしたら情報解禁で知った母から、「あんた、主演やるの!」と連絡が来て(笑)。それぐらい責任感がありましたし、この作品に選んでいただいた運もあったと思うので、自分がどう返せるのかというのをずっと考えています。

◆“オーバーサーティー男子”とうたっている本作ですが、30代の恋愛が描かれる脚本や原作を読まれてどう思いましたか?

長谷川:ずっとアーティストをやってきているので会社にも勤めたことがないですし、そういう世界を知らなかったので、読んで会社に行く人の大変さを知りました。自分の意思で仕事に集中したくても、周りの環境などによって、自分がどんどん崩れてしまうこともあるんだなと。さらに30代は20代のときとはまた違う大変さやドロドロとしたものもあって、難しい世界なんですね。

古屋:僕も難しい世界だなと。僕は崇と1歳しか変わらないので、台本を読んで分かるなというシーンもたくさんありました。20代前半は相手のことが好きという思いだけで突っ走ることができるけれど、30代になるといろんな責任があったり、置かれている環境や周りの人たちの生活がどんどん変わっていく中での焦りなども出てくると思うんです。その中で「でもこういうことがあるから」と考えてしまう時間が大人だからこそできてしまう。それによって生まれる歪みも、この本にはたくさん詰め込まれていて、本を読みながら、お芝居をしながら、「やだな、これ。でもやっちゃうな」みたいなことが多々ありました。

◆撮影中ということですが、現場の雰囲気はいかがですか?

長谷川:めちゃくちゃいいです。初めてお会いしたときから、既に壁がなくて。最初はちょっと距離があるじゃないですか。

古屋:そうだね、様子をうかがうと思う。

長谷川:でも、そういう壁を感じないぐらいすっと入っていく感じで、監督含め制作の方々も、本当に全員とてもいい方たちばかりです。

古屋:すごく温かい空気で撮影は進んでいます。僕も長谷川君と初めてお会いしたときに、どういう方が来るのかなと思っていたのですが、まさに宮田のように真っすぐでフレッシュだし、一緒に作品を作る上で信頼できる相手だなと思いました。撮影が進んでいくうちに、どんどん信頼関係が積み上がっているので、今は「このシーンはこうだよね」など、一緒にどうしたらすてきな空気が作れるか、カメラが回っているときも回っていないときも常に話をしています。

◆最初に会った時の印象と、共演してみての印象を教えてください。

古屋:顔合わせでの出来事なんですが、たまたま長谷川君がエレベーターから上がってくる時に、僕が部屋の入り口に立っていたんです。だけど、僕の印象が違いすぎて最初素通りしていったんですよ(笑)。

長谷川:事前情報としてもらっていた写真の呂敏さんはひげが生えていたので、カッコいいひげの方という僕の頭の中にはあったんです。その中で、部屋の入り口に行ったらひげではない方がいて、違う方だなと思って素通りしようとしたら「崇役の古屋です」と言われて、「えー!」みたいな(笑)。それとにじみ出るフレッシュさと、この優しい笑顔。すごく丁寧な方で、その一瞬でこの方と作品を作っていくんだと思いましたし、いい作品ができそうだなと。

古屋:フレッシュじゃないよ(笑)。2人で愛し合って、温かい人間関係を積み上げていく物語なので、パートナーによってだいぶ作品のペースが変わってしまうだろうなと思っていたんです。でも、長谷川君とお会いしたときに「大丈夫だ」と信頼できたというか。特に長谷川君でよかったと思ったのは、顔合わせと本読みを終えて帰りますというときに、「呂敏さん、ハグしませんか」と言ってくれたんです。それでハグして、長谷川君が「ハグしておきたかったんです」と言われたときに、これは一緒に走りたいと思わされましたし、古屋呂敏としても長谷川慎にキュンとした瞬間でもありました(笑)。そこから撮影の日は、会ったときと帰るときに必ずハグして撮影に挑んでいます。

◆ハグはどういった意図でされたのでしょうか?

長谷川:僕たち2人がメインになって作っていく中で、2人の仲がとても大事になると思ったんです。なので、言葉だけではなく、実際にハグをして、体で1回この温もりと、力強さを感じよう、「明日、頑張ろうぜ!」という意味も込めてハグしました。クランクインしてからも、ハグして気合を入れて、1日頑張って、「今日もお疲れ様でした」とまたハグして。気付いたら日課になっていました(笑)。

古屋:僕としては、この日課がすごくいいスイッチになっています。相手を思うという意味で言うと、どうしても壁は感じたくない。でも撮影が終わって家に帰ると、それが途切れてしまう瞬間があると思うんです。それを毎回ハグすることによって、もう一度つなぎ合わせる、心と心を通わせるというスイッチになっている感じがします。このハグのおかげで生まれた2人だけの空気感というのは必ずあると思います。

『恋をするなら二度目が上等』©「恋をするなら二度目が上等」製作委員会・MBS

◆演じる上で意識していたことは何でしょうか?

長谷川:今回、自分たちだけではなくて、監督ともすごく密になって宮田と崇という役を作り上げているんです。なので、やっていく上で気をつけていることは、画として宮田だったらかわいいビジュアルや、ただかわいいことを言っているだけではなくて、過去の恋愛を気にした上でにじみ出るかわいさみたいなことも表現したいなと。それはカッコいいところもそうです。照れるときも、ただ照れるのではなくて、好きだけどその好きを隠しながら照れているとか、一つの感情だけで表せない感じというのを監督もすごくこだわっていて、だからこそとても難しいですが、自分の目線だったり、心が揺れる感じを出すことを意識しています。

◆それは台本を読みながら、チェックしていくのでしょうか?

長谷川:そうですね。ここはこういうふうに演じようとか、その前の気持ちがこうだからこうしようとか、もちろんベースは作っていますが、監督と自分の狙っているところがお互い共通するところもあったり、監督がもっと求めているところもたくさんあるので、自分で作ったベースに対して、プラスしてどんどん肉付けしていきました。

◆古屋さんはいかがですか?

古屋:ひょうひょうとすることがすごく難しかったです。父親がハワイ出身のアメリカ人なので、愛情表現が大きいタイプなんです。僕自身もそれを受け継いでいて、ちょっと強く、ガッといってしまうところがあるんです。それが乗ってしまうところがあったので、なるべく抑えて自分の感情を宮田に伝えるようにしていました。

あとは、あまり長谷川君を好きにならないように…。最初から人間としてとても魅力的なので、 僕のそういう思いが崇に溶け込んでしまわないように、きちんと下がるところは下がれるようにしていました。なので、撮影が始まってから朝から晩まで基本的にずっと撮影があって、昨日初めて夕方に終わったので、一緒にサウナへ行ったんです。撮影終わりに、そういうところでも2人で話していると、どんどん「長谷川君いいな、すてきだな」と思ってしまうので、なるべく抑えるようにしていました(笑)。

長谷川:抑えていたんですか? 抑えないでください(笑)。

古屋:なんでやねん(笑)。

◆印象に残っていたり、これから楽しみにしているシーンを教えてください。

長谷川:2人のキスシーンや絡みのシーンがありますが、そこはかなりキュンポイントです。本当に美しいシーンに仕上がっています。きれいに撮っていただきましたし、シチュエーションも素晴らしいので、そこは期待していただけたらなと思います。

古屋:僕もそのシーンが印象的だとは思うんですけど、やっぱり崇と宮田の日常の何げない会話の中に、すごくいとおしさが詰まっているところがたくさんちりばめられているんです。その一瞬一瞬が僕にとってはとても大切で、この距離感の歯がゆさも時々あったり、ちょっとニヤっとしたり。そういう瞬間は、心に残っています。

長谷川:日常会話の中で、宮田が本当は好きなんだけど、その好きを隠して、ちょっとツンツンするみたいな絡みもすごくいとおしいというか、デレデレしてくる感じと跳ねのける感じは随所で出てきます。

古屋:本読みの時に2人とも大事、好きなんだよねというシーンが同じだったんですよ。そのシーンの撮影がクランクアップの最終日にあるので、そこは僕も楽しみです。

◆お互いのお薦めポイントを教えてください。

長谷川:呂敏さんはめちゃくちゃ優しいですし、すごく丁寧で、本当に魅力がたくさん詰まっている方。誰に対しても低姿勢で、年下の僕や、周りのスタッフさんを気遣ってくださるんです。呂敏さんのよさが、崇を演じながらも感じられて、とてもすてきだなと思います。

古屋:ありがとうございます。あとであめちゃんを渡します(笑)。

長谷川:こういうところです!(笑)

古屋:(笑)。長谷川君に対してキュンとしたことがあって。僕たちはうそなく、真摯に真っすぐ、シーンを作りたいとグッと集中力を高めて、のめり込んでいたんです。そのカメラテストで「こういうふうにキスをしていきます」と監督と話し合っているときに、お互いが集中しすぎて、思わずちょっと唇が触れ合ったことがあって。僕が「え!」と思ったら、長谷川君が「あ、チューしちゃった」と言ったんです(笑)。その言葉に「うわ、この子かわいいな」と思わされちゃって(笑)。 長谷川君のそのかわいらしさやちょっとふわっとしている瞬間がいいなと思います。

◆最後に見どころをお願いします。

長谷川:本当にひと言では言い表せないぐらい魅力が詰まった作品。宮田と崇の日常的な会話にも魅力が詰まっていますし、ところどころで起きるハプニングだったり、距離感がどんどん縮まったり、時に離れていったりする、そのハラハラ感というものも楽しんでほしいです。この恋がどう決着がつくのかを楽しみに毎週見ていただけたらと思います。

古屋:『恋をするなら二度目が上等』というタイトル通り、これは人が人を思う、思う気持ちは男も女も関係ないと思うんです。その温かさ、つながり、それに加えて自分の経験から生まれるこじれみたいなものを見ている方は必ずどこかで自分に投影できると思います。そういうところも楽しみながら、2人の愛の物語を楽しんでください。

PROFILE

『恋をするなら二度目が上等』長谷川慎©「恋をするなら二度目が上等」製作委員会・MBS

長谷川慎
●はせがわ・まこと…1998年7月29日生まれ、神奈川県出身。THE RAMPAGEのパフォーマー。

『恋をするなら二度目が上等』古屋呂敏©「恋をするなら二度目が上等」製作委員会・MBS

古屋呂敏
●ふるや・ろびん…1990年6月2日生まれ。京都府出身。B型。フォトグラファーとしても活動している。

番組情報

ドラマイズム『恋をするなら二度目が上等』

MBS:2024年3月5日(火)スタート
毎週火曜 深夜0時59分~

TBS:2024年3月5日(火)スタート
毎週火曜 深夜1時28分~

<配信>
TBS放送後に、TVer、MBS動画イズム 見逃し配信1週間あり
FODで見放題独占配信

<キャスト>
長谷川慎、古屋呂敏
髙松アロハ、永瀬莉子、中村久美、白石隼也

<スタッフ>
原作:木下けい子『恋をするなら二度目が上等』 (徳間書店 Charaコミックス)
監督:安川有果、のむらなお
脚本:綿種アヤ、安川有果
音楽:小山絵里奈
OP主題歌:Mel「コヨイノウタ」(HPI Records)
ED主題歌:Ayumu Imazu「BANDAGE」(WARNER MUSIC JAPAN)

幹事会社:カルチュア・エンタテインメント
制作プロダクション:C&Iエンタテインメント
製作:「恋をするなら二度目が上等」製作委員会・MBS

公式HP:https://www.mbs.jp/koi_nido
公式X&Instagram:@koi_nido
公式TikTok:@drama_mbs

©「恋をするなら二度目が上等」製作委員会・MBS

●hair&make/Aki(KIND)(長谷川)、mayumi shiraishi(古屋) styling/吉田ケイスケ(長谷川)、勝見宜人(Koa Hole inc.)(古屋) 衣装協力/ジャケット ¥11,880、シャツ ¥6,600、パンツ ¥6,930/すべて CASPER JOHN(キャスパージョン)、ネックレス ¥3,630/ LHME(エルエイチエムイー)、その他、スタイリスト私物

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