外資系企業の多くが中国市場を楽観視 華南米国商会リポート

外資系企業の多くが中国市場を楽観視 華南米国商会リポート

広東省広州市天河路の繁華街の夜景。(1月1日撮影、小型無人機から、広州=新華社記者/劉大偉)

 【新華社広州3月3日】中国華南地区に進出した米国企業などで構成する華南米国商会がこのほど発表した「2024年華南地区経済状況特別リポート」によると、調査対象となった企業183社の多くが中国市場の成長を楽観視しており、76%が年内に中国で再投資を計画していることが分かった。

 調査対象企業には米国、中国、欧州連合(EU)、その他の国や地域の企業が含まれ、うち半数以上が外資全額出資企業で、5割近くが米国企業となっている。

 ハーレー・セアディン会頭は「外資系企業は中国での事業に十分な自信を持っており、中国は依然として人気の投資先だ」と指摘。調査対象企業は中国で投資を拡大するか、他の市場から中国への投資移転を考えており、一番の要因は中国市場の成長潜在力で、二番目は工業集積効果と優遇政策だと述べた。

 外資系企業は中国での発展で着実に利益を上げており、投資利益率も収益も高水準を維持している。過半数が中国で世界全体より高い投資収益率が得られると考えており、88%が既に利益を上げ、うち46%が業績予想を達成した。米国企業では9割が黒字を実現した。

 23年に62%が中国以外の国へ投資を移転しない選択をしたことも分かった。米国企業の66%が今後も中国市場に注力していくと回答、調査対象企業の中で最高となった。

 地域での集積による発展とビジネス環境の改善も外資系企業にさらに多くのチャンスをもたらしている。華南地区の自由貿易区では企業を引き付ける力が著しく向上。調査対象企業の4割が同区での新たな事務室かサービスセンター設立に関心を示し、その割合は22年より26%上昇、19年の水準も上回った。¶

 中国商務部のデータによると、中国の外資導入構造は最適化が続き、23年のハイテク産業の外資導入比率が過去最高の37.4%に達した。外国投資家が中国で投資、新設した外資系企業は前年比39.7%増の5万3766社に上った。

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