「訓練強行は断じて許されない」 北谷町議会が抗議 嘉手納基地の米軍パラシュート降下訓練で

米軍による嘉手納基地でのパラシュート降下訓練に抗議する決議を賛成多数で可決した沖縄県北谷町議会=4日、同町役場議場

 沖縄県の北谷町議会(仲地泰夫議長)は4日に開会した3月定例会本会議で、米軍による米空軍嘉手納基地でのパラシュート降下訓練を全面禁止し、2007年に日米合同委員会が例外的に嘉手納基地を使用できると合意した「例外規定」の撤廃などを日米関係機関に求める意見書と抗議決議を全会一致で可決した。

 米軍は、県や基地周辺自治体が中止を求める中、昨年12月から3カ月連続で降下訓練を強行した。

 訓練のたびに同様の意見書と決議案を可決してきた町議会は「今後もなし崩し的に訓練が実施され、常態化の懸念がある」と批判した。

 提出者の照屋正治基地対策特別委員長は、防衛省が嘉手納での訓練を「例外的な場合に該当する」との認識を示していることに「議会や行政の抗議を一顧だにしない訓練強行は断じて許されない」と訴えた。

 嘉手納での降下訓練は、1996年に日米特別行動委員会(SACO)最終報告で読谷補助飛行場から伊江島補助飛行場への移転合意後、17回行われている。

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