昆虫食の必要性を考察

明日3月5日~同19日は二十四節気第3の啓蟄(けいちつ)に当たる。啓蟄は春の気配を感じ冬の間、冬ごもりをしていた動物や虫が活動を開始する頃合いを表す。カエルやヘビ、アリなどが穴から出て来る時期として「虫出しの雷」ともいう。

▼近年では冬ごもりをしていた昆虫の力強い生命力にあやかり、昆虫食を訴求する活動もみられる。昆虫の種類で成分は異なるようだが、脂質とたんぱく質が豊富で炭水化物が少なめ。体調維持に欠かせないミネラル、疲労や肌荒れを改善するビタミンB群が含まれている。

▼日本でも滋養豊かな食品としてイナゴやコオロギ、蜂の子などが食されてきた。世界を見回すと昆虫を常食している国は数多くある。それぞれ昆虫には食べ頃があり、実際に食べた人は「美味しかった」「また食べたい」と好意的になることが多いようだ。

▼食糧危機の状況下におかれた際「昆虫は栄養があって美味しい」と知っておけば虫取りして食材を確保しておくという選択肢につながる。未来には昆虫を食べる習慣が当たり前になっているのかもしれない。

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