ホテルのテーブルなど吹き飛ばされ 授業中だった小学校では泣き出す児童も 沖縄・伊江村、竜巻発生の一部始終

 5日午前11時ごろに発生した竜巻で、沖縄県伊江村東江前のリゾートホテルの事務所にいた古田隆士支配人は「ベランダを掃除していた従業員が、『ゴォーという音がする』と言って建物内に逃げ込んできた」と振り返る。「室内から竜巻を確認し、スタッフに施設内へ入るよう指示した。全員無事で良かった」と胸をなで下ろした。

 この時間、ホテルに宿泊客はいなかった。だが竜巻の影響で、プールサイドのテーブルや椅子12脚などが吹き飛ばされ、通路入り口のガラスが割れていた。

 同村川平の西小学校は授業中だった。校内放送で「窓を閉め、窓から離れた場所に避難してください」と全校児童に呼びかけた。西江剛教頭は「海上から海岸に近づくにつれてどんどん大きくなっていた。すぐに避難するようにアナウンスした」。混乱はなかったが、泣き出す児童もいたという。

 同村総務課の山城諒さんは午前11時ごろ、沖から海岸に近づく竜巻を役場2階から見た。「渦を巻く縦長の雲が沖から海岸線に近づいた。その後、少しずつ小さくなり、ホテル付近で消失した」と述べた。(北部報道部・下地広也)

突風でガラスが割れた沖縄県・伊江島のホテル=5日(提供写真)

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