清水礼、現役引退を発表 ソチ五輪ジャンプ団体銅メダリスト 雪印メグミルク

昨年9月3日に開かれた妙高サマージャンプ大会に凱旋(がいせん)出場した清水選手。ファンにあいさつし交流した

ノルディックスキー・ジャンプ男子で、2014年ソチ五輪団体銅メダリストの清水礼留飛選手(30、雪印メグミルクスキー部、新井高出)が今季限りで現役を引退することになり、所属先の雪印メグミルクが5日に発表した。16日に札幌市・大倉山ジャンプ競技場で行われる伊藤杯ナイタージャンプ大会が選手として最後の舞台になる。同日に記者会見を行う。

妙高高原出身。小学1年から、2学年上の兄、亜久里選手(31、ユーグレナスキー部)と共にジャンプを始め、高校までジャンプと複合の両方を競技。全中、インターハイのジャンプでそれぞれ1、2年時に連覇し、頭角を現した。

高校卒業後に雪印メグミルクに入社し、2年目の20歳でソチ五輪の日本代表入り。団体で上越勢初のメダルを獲得、個人ラージヒル10位、個人ノーマルヒル18位に入った。その後、五輪の舞台に戻ることはできなかったが、国体で昨年、一昨年と2連覇するなど活躍。今季はチームの主将を務めた。ワールドカップ個人最高は5位。

小さい頃から教え、同じ競技者でもある父・久之さん(63、県スポーツ協会ジュニアスキー指導員)は「小学校の最初の大会はビリだった。何よりもジャンプが大好きで、一生懸命に練習し成長した。よくここまで頑張ったと思う。新潟県のジャンプの歴史を少し変えてくれた」とねぎらった。

妙高市の城戸陽二市長は「『スキーのまち妙高』を象徴するトップアスリートであり、その功績は非常に大きいと感謝している。忙しい選手生活の中でも体験会の指導に駆け付けていただき、ジュニア選手たちの憧れの存在だった。現役最後の大会では素晴らしいパフォーマンスと礼留飛スマイルに期待し、酷使し続けてきたであろう心身をゆっくり休めていただきたい」などとコメントを発表した。

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