マカオのギャンブル業界従事者数が0.8%減の5.18万人に…平均月給は6.8%上昇、アフターコロナで人材需要増=2023年4Q

アフターコロナでカジノ売上の回復が進むマカオ(資料)=2023年8月、カジノリスボア前にて本紙撮影

 マカオは面積約32平方キロ、人口約68万人という小さな地域(中国の特別行政区)だが、大小合わせてカジノが30施設ある、競馬やスポーツくじ、ロトといった各種ギャンブルも存在し、政府とコンセッション(経営権契約)を結ぶ民間事業者によって運営されている。

 マカオ政府統計調査局は3月6日、昨年第4四半期(2023年10〜12月期)のゲーミング(カジノ含むギャンブル)業界における人材ニーズ及び給与調査統計を公表。なお、本統計の調査対象にはカジノ仲介業(ジャンケットプロモーター)及びカジノ仲介パートナーは含まれない。

 昨年第4四半期末時点のフルタイムのゲーミング業従事者数は前年同時期から403人減(0.8%減)の5万1771人。カジノディーラー職に限ると362人減(1.5%減)の2万3359人だった。

 昨年12月のフルタイムのゲーミング業従事者の平均月額報酬(賞与等臨時給含まず)は前年同月から6.8%上昇の2万5290パタカ(日本円換算:約47.0万円)。カジノディーラー職に限ると同5.4%上昇の2万0870パタカ(約38.7万円)。(新型コロナの影響による営業規模の縮小があり)前年同時期には無給休暇が比較的多かったことから、大幅な上昇になったとのこと。

 昨年の年初からアフターコロナで経済回復が進み、人材需要も増えてことを受け、マカオのゲーミング業界における昨年第4四半期末時点の空きポジションは前年同時期から387枠増の400枠に。

 求人条件については、要業務経験が23.8%、高等教育学歴不問が84.8%、要中国語(いわゆる北京語)が97.0%、要英語が83.5%を占めた。

 ゲーミング業界における昨年第4四半期の新規雇用者数は1035人、離職者数は843人で、従業員雇用率は前年同時期から1.8ポイント上昇の2.0%、離職率は0.1ポイント上昇の1.6%、欠員率は0.8%で、業界における人材需要が増加している状況を反映したものとなった。

 なお、昨年第4四半期のマカオの労働人口は37.97万人、就業人口は37.11万人、総体失業率は2.3%。ゲーミング業従事者がマカオの就業人口に占める割合は単純計算で13.9%となる。平均月収については、昨年第4四半期のマカオの就業人口全体の月給中位数である1万7600パタカ(約32.7万円)を大きく上回った。

 昨年通期のカジノ売上は前年から333.8%増、2019年の62.6%に相当する1830.59億パタカ(約3兆3989億円)だった。

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