新投入の北極域研究船は「みらいⅡ」 横須賀のJAMSTECが名称決定 国内初の砕氷機能

砕氷機能がある北極域研究船「みらいⅡ」の完成イメージ図(JAMSTEC提供) 

 国立研究開発法人「海洋研究開発機構(JAMSTEC、横須賀市)」が2026年秋の完成を目指して建造中の北極域研究船の名前が「みらいⅡ」に決まった。国内初の砕氷機能を持つ研究船として、より中心部に近い海氷のある海域に長期間とどまることができる。建造から半世紀以上経過し、老朽化で引退する海洋地球研究船「みらい」と交代させる。

 同機構などによると、「みらいⅡ」は現在、ジャパンマリンユナイテッド磯子工場(横浜市磯子区)で建造中で、進水は25年3月になる見通し。ディーゼル推進で全長128メートル、幅23メートル、国際総トン数約1万3千トンと、「みらい」よりも大型化する。建造費は335億円。乗員は97人でうち63人が研究者となるという。

 砕氷能力は横須賀を母港とする海上自衛隊の南極観測船「しらせ」には及ばないものの、厚さ1.2メートルの平たんな1年氷を時速3ノットのスピードで連続で砕きながら進むことができるという。母港は未定。

 船名の「みらいⅡ」は昨年にネットで公募し、7075件寄せられた中から決定した。

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