中国初の「洋上風力発電+海洋牧場」、24年は送電量10億kWh超に

中国初の「洋上風力発電+海洋牧場」、24年は送電量10億kWh超に

山東省莱州市にある中国初の「洋上風力発電+海洋牧場」融合発展研究・試験プロジェクト。(莱州=新華社配信)

 【新華社済南3月7日】中国初の「洋上風力発電+海洋牧場」融合発展研究・試験プロジェクトは、山東省莱州市の沿岸から11キロ離れた沖合の国家級海洋牧場モデル海域に設置されている。中国送電大手、国家電網傘下の国網莱州市供電によると、同プロジェクトの1~2月の送電量は1億8485万キロワット時に上り、24年通年では10億キロワット時を超える見通し。

 設備容量は304メガワットで、23年3月に全ての発電設備の系統接続が完了し、同年の発電量は7億2978万キロワット時となった。年間送電量を10億キロワット時として計算すれば、標準炭換算で年間30万トンの石炭消費を節約し、二酸化炭素(CO2)78万トン、二酸化硫黄(SO2)5700トン、窒素酸化物(NOX)8500トン相当の排出を削減することができる。

中国初の「洋上風力発電+海洋牧場」、24年は送電量10億kWh超に

山東省莱州市にある中国初の「洋上風力発電+海洋牧場」融合発展研究・試験プロジェクト。(莱州=新華社配信)

 莱州は渤海に面し、省内でも風速が大きい地域で、風力エネルギー資源に恵まれている。ここ数年、地域の事情に合わせた措置を講じて太陽光発電や風力発電などの再生可能エネルギーを発展させており、30年までに新エネ発電設備容量は1千万キロワットを超え、実行ベースの投資額は860億元(1元=約21円)となり、研究・開発、設備製造、運営・メンテナンスの一体的で調和のとれた発展を実現し、全産業チェーンの生産額は500億元を超えるとみられる。

 新エネルギーの利用には信頼性の高い送電網が不可欠だ。国網莱州市供電は電力供給会社として新エネ発電の設備・電力利用に全力を挙げ、新エネルギー産業の発展と洋上風力発電の大規模開発、質の高い発展を着実に推進するとしている。(記者/陳国峰)

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