テレビ北海道（TVh）とテレビ東京（TX）、テレビせとうち（TSC）の3社は、TVhが開発したマスター設備のリモート監視システム「バーチャルマスターオペレーター」（VMO）を使い、TXのマスター室からTVhとTSC の両マスター設備をリモートで統合監視する実証実験を行うと発表した。
期間は3月11日から22日の12日間。民放キー局とローカル局が共同で、マスターの統合監視実験を行うのは初めて。実験を通じ、TVhとTSCで監視業務をどれだけ省力・効率化できるのかを検証するという。
＜マスター統合監視の実証実験（概要）＞
１. VMOをTVhに設置してTSCとTVhのマスター室をCGで再現。TVhにあるパソコン上に表示し、TVh側で両マスターをリモート監視。
２. 上記で再現したTSCとTVhのマスター室の画面を、VMOを活用してTXのパソコン上に再現し、TX側で両社マスターを監視。
※今回の統合監視実験の制御項目については、放送本線に影響を及ぼさない監視系が対象。放送データの変更、放送素材の変更、電波の発射・停止などの制御は含まない。
▼バーチャルマスターオペレーター：TVhが開発し、マスター業務をリモート運用できるシステム（写真下）。パソコン画面にマスター室を忠実に再現し、実際のマスター室にいるのと同様にリモートで監視・制御が可能。既設のマスター設備を改修せずに低コストかつ迅速に導入でき、監視制御サーバーを設置することで複数拠点の同時監視も可能。
▼マスター室（主調整室）：番組・CMの切り替えや送出・調整・監視などを実施。放送はすべてマスター経由で電波として送出されるため「放送局の心臓部」ともいわれている。
