【On The Move ② カージナルス】まさかの最下位から首位奪還へ投手力を強化!

4年連続ポストシーズン(PS)進出中だったカージナルスが1990年以来34年ぶりに最下位に転落した2023年。オフシーズンが始まった11月には早々に積極補強を敢行し、打線の組み替えも行いながら首位奪還を狙う。

2019年から1位、2位、2位、1位とナ・リーグ中地区で首位争いを演じ、ポストシーズン(PS)には4年連続で進出していたカージナルス。しかし、昨季は開幕早々に出遅れると、そのまま低迷し、終わってみれば最下位に沈んだ。オフには早々に課題だった投手力の強化に動いた。

昨季のカージナルスが直面した大きな課題が先発投手陣だろう。防御率5.08はリーグ13位。規定投球回に達したのは巨人で3年間プレーした経験のあるマイルズ・マイコラスだけだった。

そこで、11月に3人のベテラン投手を次々に補強した。まずはレッズからFAとなったソニー・グレイを3年7500万ドル(約113億円)で獲得。グレイはアスレチックス時代の2014~15年に2年連続で14勝を挙げ、これまでオールスター・ゲームに3度選出されている実力者だ。

さらに、昨季オリオールズで15勝を挙げたカイル・ギブソン、昨季ホワイトソックスとドジャースで合計13勝のランス・リンの2投手もFAで獲得。リンは2017年以来のカージナルス復帰となった。

1月には、マット・カーペンターを呼び戻す形で契約したが、野手陣の主力には大きな変化はない。メジャー3年目も順調に成長したラーズ・ヌートバーの打順を1番から3番に変更し、昨季は不調に終わったポール・ゴールドシュミットとノーラン・アレナドを2番と4番に据えて復活を狙う。

課題の先発陣はグレイ、マイコラス、リン、ギブソン、そして2019年に14勝を挙げたスティーブン・マッツと続くが、オープン戦で早くも問題が。エースとして期待されたグレイが3月5日に行われたナショナルズ戦に先発するも「右ハムストリングの張り」で降板。幸い長期離脱は回避できそうだが、開幕投手はマイコラスになる見込みだ。

まさかの最下位となった昨季から再び首位奪還を狙うカージナルス。実績のある新加入の3投手にも期待がかかるが、オフにアレナドらと合同トレーニングをし、打撃改造を試みているヌートバーのさらなる成長にも大注目だ。そのヌートバーは、ここまでオープン戦4試合に出場して打率.444と結果を残している。カージナルスが強豪に返り咲くための重要なピース「たっちゃん」の活躍からも目が離せない。

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