空き店舗利用、絵本中心の「小さな本屋」 国東市の鶴川商店街、30日まで土曜日限定【大分県】

国東市国東町に期間限定オープンした「小さな本屋」=国東市国東町
絵本を買い、うれしそうに小さな本屋を出る子どもたち
絵本や雑貨が並ぶ「小さな本屋」

 【国東】国東市国東町鶴川の鶴川商店街に、空き店舗を利用した書店「小さな本屋」がオープンした。商店街活性化を目指す実験的な取り組みで、30日までの土曜日限定。絵本を中心に販売し、店内で自由に読める本もある。関係者は「ぜひ訪れて、楽しい時間を過ごしてほしい」とPRしている。

 鶴川商店街の活性化に取り組むプロジェクトチーム「国東ひとむすび」によるモデル事業で、空き店舗を有効活用する方法を探るのが目的。

 約50年前までは小鳥を販売する店で、長年使われていなかった木造2階屋を所有者から無償で借りた。ひとむすびのスタッフが2月3日から、毎週土曜日の午前11時~午後4時に開いている。

 販売用に絵本を中心に約50冊を並べており、雑貨やクッキー、ジュース、コーヒーのドリップパックなどもある。自由に読める絵本も30冊ほどあり、のんびり過ごすことができる。

 店内には出店用スペースも設けている。実店舗を持たない自分の作品を販売してみたい人や、県北部を中心に活動している作家らに利用してほしいという。

 母親と一緒に訪れた志成学園2年の吉田直人君(8)=市内武蔵町=は「国東は本屋さんが少ないけど、ここには珍しい絵本や文房具が置いてあるから楽しい」と感想。

 国東町中心部にある鶴川商店街は空き店舗が目立つ。

 国東ひとむすびの神戸未来(かんべ・みく)さん(26)=福岡市、会社員=は「いろいろな世代の人に来てもらえるよう、本の店を選んだ。出店用スペースは気軽に利用してもらい、少しの勇気があれば誰でも店を出せることが分かるきっかけになれば」と話している。

 問い合わせは国東ひとむすび事務局(050.5527.4442)。

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