「住みやすい空間のために購入した物」のなかでストレスがたまってしまう理由…心地いい部屋にもっとも大事なこと

(※写真はイメージです/PIXTA)

心地いい部屋とはいったいどんな部屋なのでしょうか? 居心地のいい空間だと人は安心して過ごすことができます。筆子氏の著書『本当に心地いい部屋: ものが少ないからくつろげる、満たされるから帰りたくなる 』(大和出版)より、快適に暮らすヒントを見ていきましょう。

心地いい部屋って、どんな部屋?

自分の部屋は、快適に暮らせる空間にしたいと誰もが思っています。

では、どんな空間なら居心地がいいのか、考えたことはありますか? 「居心地のいい部屋って、どんな部屋ですか?」と聞かれると、高級ホテルや旅館を思い浮かべる人が多いでしょう。

フランスの田舎のかわいいコテージを想像する人もいるかもしれません。

見た目がよくて、ベッドやソファはふかふかで、素敵な家具があって、便利でかわいい小物があって……というように。

ですが、部屋でもっとも大事なのは、安全で、安心感があり、心身ともにリラックスできることです。

日本は豊かな国なので、安全を確保できるのは、もはや当たり前のこと。

すると、次の要素である、見た目のよさや家具調度品のよさに目が行きがちです。

これが原因で、居心地よさの基本である、安全性、安心感、心身ともにのびのびと快適でいられることが、損なわれてはいないでしょうか?

人によって「心地よさ」の定義は違いますが、居心地のいい空間は、次のような気持ちになれる場所だと思います。

・安全で安心 ・リラックスできる ・ほっと一息つける

・いい気分になれる ・疲れが取れる ・暑すぎない/寒すぎない

・のびのびできる ・落ち着ける ・温かみがある

・愛情が感じられる ・楽しい気分になる ・強い不快感がない

・静かで穏やかな気分になれる ・くつろげる ・自分らしさが感じられる

・食事がおいしい ・よく眠れる

家の外である学校や職場は活動する場所ですが、自室はどちらかというと、休息の場です。もちろん、汚い部屋より美しい部屋のほうが気分がいいですから、美を追求したい気持ちはわかります。

ですが、見た目のよさを優先し、美しい家具をそろえ、かわいい小物を置き、素敵な飾りものを並べる行為が、部屋を居心地悪くしていることが少なくありません。

私たちは物を持ちすぎている?

多くの人が、物の持ちすぎに悩み、不用品を捨てることに苦労しています。

このような人たちも、現在の住まいに入居したときは、快適な部屋にしようと思っていたはずです。

いろいろな物を買ったのも、住みやすい空間にして、生活の質を上げたいため。

それなのに、どうして、物だらけの、ストレスがたまる部屋になってしまったのでしょうか?

素敵な物をたくさん部屋に置いて、見た目をよくすれば、快適な部屋になると勘違いし、物を買いすぎてしまったせいではないでしょうか?

私のブログ「筆子ジャーナル」に訪れる方の検索ワードを見ていると、「おしゃれな部屋」や、「ミニマリスト おしゃれ」という言葉が少なくありません。

多くの人が、「おしゃれな何か」を求めている印象です。

しかし、「おしゃれな部屋」を作るために頑張ると、1番大事な自分や家族の心地よさが後回しになると私は考えています。

筆子

ブロガー

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