江蘇省蘇州市、中国の銘茶「洞庭山碧螺春」を保護する条例制定

江蘇省蘇州市、中国の銘茶「洞庭山碧螺春」を保護する条例制定

7日、洞庭山碧螺春の茶摘みをする女性たち。(蘇州=新華社配信)

 【新華社南京3月9日】中国の銘茶「洞庭山碧螺春(へきらしゅん)」の保護を目的とする「蘇州市洞庭山碧螺春茶保護条例」が8日、江蘇省蘇州市で公布された。茶葉に関する条例の制定は同省で初めてとなる。

 洞庭山碧螺春は蘇州市呉中区の東山鎮(東洞庭山)と金庭鎮(西洞庭山)で生産され、国内外の多くの茶の愛好家に好まれている。

江蘇省蘇州市、中国の銘茶「洞庭山碧螺春」を保護する条例制定

7日、洞庭山碧螺春の釜炒りをする製茶職人。(蘇州=新華社配信)

 条例は、茶園と栽培拠点の整備、栽培の標準化、茶の遺伝資源保護、古いチャノキの保護などに関する制度を規定。デジタル管理システムの開発やブランドの識別性を保護する仕組みの構築、生産企業から個人事業者、農家までをカバーする統一識別、分類コード、数量管理、トレーサビリティー(生産履歴の追跡)管理、産地偽装防止機能の実現も盛り込んだ。

江蘇省蘇州市、中国の銘茶「洞庭山碧螺春」を保護する条例制定

7日、洞庭山碧螺春。(蘇州=新華社配信)

 産業の発展計画や用地確保、財政資金、人材育成、技術革新、茶園経営権の法に基づく移譲などについての支援措置も定め、産業の大規模化や集約化、一体化、質の高い発展を後押しする。

 洞庭山碧螺春は中国十大銘茶の一つで、千年以上の歴史を持つ。2011年に「碧螺春の製造技術」が中国の国家級無形文化遺産の代表的項目に登録され、22年には「中国伝統製茶技術とその関連習俗」の重要な構成要素として、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の「人類の無形文化遺産の代表的な一覧表」に記載された。(記者/劉巍巍)

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