知事デニー知事「厳しい状況を実感した」 渇水のダム6カ所を視察 節水を訴え「水を出しっぱなしにしないで」  

 雨が少ない影響で水不足への懸念が強まるなか、沖縄県の玉城デニー知事は8日、金武ダムや倉敷ダム、嘉手納井戸群など本島中北部の6カ所を視察した。玉城知事は「厳しい状況を実感した。県民や観光客に現在の水事情を理解してもらい、『水を出しっ放しにしない』などの節水をお願いしたい」と述べた。

 今後もラジオやテレビ、交流サイト(SNS)などを活用し協力を呼びかける。

 沖縄総合事務局北部ダム統合管理事務所の中園幸樹所長は「金武ダムの3月の貯水率は例年なら70%ほどあるが、ことしは約37%で本島内の各ダムも同じ状況」と説明。「県内では過去30年給水制限がなく、断水の経験がない人が多い。若い世代が水資源の大切さを学ぶ機会を増やしてほしい」と知事に要望した。

 本島内ダムの貯水率は例年に比べ大きく低下し、2月末には過去10年で最低になった。(北部報道部・下地広也)

金武ダムを視察する玉城デニー知事(右)=8日午前、金武町金武

© 株式会社沖縄タイムス社