地域住民の支え合いへの取り組みを学ぼうと、フィリピン国家高齢者委員会視察団が来日。先進事例として神奈川県秦野市で「菩提(ぼだい)買物支援隊」(浅見一成代表)の活動を学んだ。
支援隊は近隣の社会福祉法人からの助力を得て、毎週木曜に起伏の激しい菩提地区で利用者の自宅と近隣商業施設との往復移送を行っている。
2月29日に行われた視察では、支援隊の一連の活動を見学した後、視察団から「外に買い物するだけでもセラピー効果がある。買い物だけでない付加価値がある」「住民ニーズを調査し、それを行動に移した。互いに協力しながらサービスにつなげたことに感銘」などの感想が聞かれた。同国ではボランティア活動自体が根付いていないといい、「その精神を培うところから始めたい」との声もあった。
支援隊が「外に連れ出すのも目的の一つ。支援を通じて利用者同士の関係が構築されるのもうれしい」とやりがいを語ると、視察団のメンバーらは大きくうなずいていた。