「まるで紫色のじゅうたん」 吹雪のように見える小さな花 沖縄・今帰仁村の通称「マリー山」で満開

マリー山の斜面に群生して開花しているフブキバナ=2月下旬、今帰仁村湧川区

 【今帰仁】小さな花が吹雪のように見えるフブキバナが、今帰仁村湧川の通称「マリー山」で満開になっている。紫に色づき、周囲の緑葉に映えている。

 湧川の路次楽の家元、與儀弘文さん(81)が毎年咲かせているもので、国道505号を走るドライバーらの目を楽しませていた。

 1月下旬ごろからつぼみが付き始め、2月初旬に一気に開花。辺り一面にシソ科特有のほのかな香りが漂っている。

 およそ3ミリの小花が約10センチの花序に付いている。茎の高さはおよそ2.5メートル。葉は長さおよそ10~15センチ、幅約13センチ。與儀さんは「今年は昨年より開花が早い。3月中旬までは見頃でしょう」と笑顔を見せた。

 2月下旬に観察に来た山田重実湧川区長は「国道から見たら、まるで紫色のじゅうたんのよう。近くで見るとさらに圧倒された。香りもいい」と感激した様子だった。

 山の高い所からは「沖縄の瀬戸内海」と称される羽地内海が見渡せる。(玉城学通信員)

「身近で見ると圧倒されますね」と話す山田重実区長=2月下旬、同区

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