大船渡に防潮堤タイルアート 震災の記憶伝承に

タイルアートの展示が始まり、オープニングイベントで周辺を散策する子どもたち=10日、大船渡市大船渡町・サン・アンドレス公園

 防潮堤にタイルアートを施す「三陸ブルーラインプロジェクト」は10日、大船渡市大船渡町のサン・アンドレス公園で始まった。市民らがモザイクタイルアートを見詰め、東日本大震災の記憶の伝承を誓っている。

 大小のタイル約10万枚を用い、市の花ツバキや本県沿岸部で見られる動植物などのカラフルなアート260点を展示。美術家でプロジェクト演出の井上信太さん(56)=京都府南丹市=が大船渡市内の保育園などでワークショップを行い、園児らと作り上げた。

 公園の名称は、スペインの探検家セバスチャン・ビスカイノが1611(慶長16)年、大船渡に寄港した際に名付けた「サン・アンドレス湾」に由来する。約30人が参加して宝探しなどのオープニングイベントも行われた。

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