沖縄・八重山エリア内の移動 バス代や船代をクレカでタッチ決済 混むカウンターに寄る必要なし 琉球銀行など10社が導入 

 琉球銀行など沖縄県内外10社は19日から、八重山エリアの船舶や路線バスに、クレジットカードなどのタッチ決済を導入すると発表した。バスや船に乗車・乗船する際、現金精算や乗船券を事前に購入する必要がない。キャッシュレスでスムーズに利用できるようになり、外国人観光客などの利便性が向上する。一定エリア内の全ての公共交通機関へタッチ決済が導入されるのは国内初という。

 乗客が持っている、タッチ決済対応のクレジットカードやデビットカードのほか、これらのカードが設定されたスマートフォンなどを専用リーダーにタッチすると、そのまま乗車・乗船できる。東運輸とカリー観光が運行する全路線バスと、安栄観光と八重山観光フェリーが定期船を運航する全航路が対象。

 船舶用の専用リーダーは今回新たに開発した。人手不足の影響もあり混み合っていたカウンターには立ち寄る必要がなく、そのまま桟橋に設置された専用リーダーでタッチ決済できる。

 八重山エリアには年間約119万人(2023年)が訪れる。観光客だけでなく、地元利用者にとっても利便性向上が期待できる。琉銀担当者は「この事例を国内の他の離島にも横展開していきたい」と話した。(政経部・川野百合子)

路線バスに設置されたタッチ決済専用リーダー。上のパネル部分にクレジットカードや、対応カードを設定したスマホをタッチすれば決済できる(琉球銀行提供)

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