犬も落ち込むことや恥じることはあるの? 犬の感情を解説!

犬の感情はさまざまですが、必ずしも人と同じように感じるとは限りません。そこで今回は、「恥じる」「落胆する」「飼い主さんを亡くして悲しむ」という3つの気持ちについて、犬も感じるのかどうか獣医師の増田宏司先生にジャッジしていただきました。

犬に恥じる気持ちはある?

引用元:いぬのきもち投稿写真ギャラリー

飼い主さんの体験談「高いところに乗ろうとして失敗すると、目をそらして隠れます」

犬に恥じる気持ちは「ない!」

「犬は他者からの評価を気にしないので、羞恥心として態度に表すことはないでしょう。このケースのように失敗したときにする恥じるようなそぶりは、動揺して気持ちを落ち着かせようとしている行動だと考えられます」(増田先生)

犬に落胆する気持ちはある?

引用元:いぬのきもち投稿写真ギャラリー

飼い主さんの体験談「ドッグランにほかの犬がいなかったとき、哀愁漂う姿で遠くを見つめます」

犬に落胆する気持ちは「ない!」

「期待がはずれたとしても『違った』くらいの軽い気持ちで、ガッカリして気持ちが沈むまでのことはないでしょう。このケースの場合は、ドッグランにいつもいるほかの犬がいなかったため、『いつ来るかなぁ?』と待ちわびていそうですね」(増田先生)

犬に飼い主さんを亡くしたことを理解する気持ちになることはある?

引用元:いぬのきもち投稿写真ギャラリー

犬も人のように、“つらい”と感じることはあるのでしょうか?
最後に「飼い主さんを亡くして悲しい気持ちになるか」について、増田先生に教えていただきました。

飼い主さんを亡くして悲しむ気持ちは……おそらく「ある!」

「飼い主さんが亡くなったことを理解しているかどうかはわかりませんが、いつもそばにいてくれた人がいなくなったことはわかるはず。仏壇の前から離れない、というような話もあるようです。それが悲しみからの行動なのか今のところ科学的根拠はありませんが、『会いたいな』『寂しいな』と悲しい気持ちになっているように思えてなりません」(増田先生)

犬の感情についてはまだ明らかになっていない部分もあるようですが、私たちが思っている以上にたくさんのことを感じているのかもしれません。今回のジャッジを参考に、愛犬とさらによい関係を築いてくださいね。

※犬の気持ちについては諸説あります。今回は増田先生の見解をもとに、編集室で構成してご紹介しています。ジャッジは「ある」か「ない」のどちらの割合が多いかで決めています。

お話を伺った先生/増田宏司先生(獣医師 博士(獣医学) 東京農業大学農学部動物科学科(動物行動学研究室)教授)
参考/「いぬのきもち」2024年1月号『慰め、やきもち、羨望 etc. シーン別で人のように感じているのかをジャッジ!この気持ち、犬にもある?ない?』
文/柏田ゆき
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。

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