【米大統領選2024】 バイデン氏とトランプ氏、候補指名に必要な代議員獲得 再対決へ

アメリカのジョー・バイデン大統領(81、民主党)とドナルド・トランプ前大統領(77、共和党)が12日、今秋の大統領選挙でそれぞれの政党から候補者指名を受けるのに必要な代議員を獲得した。

この日、共和党はミシシッピ、ジョージア、ワシントンの3州で予備選、ハワイ州で党員集会を開催した。

一方、民主党はジョージア、ワシントン、ミシシッピの3州と米領の北マリアナ諸島、国外在住の民主党員を対象に予備選を行った。

その結果、バイデン氏とトランプ氏は各州で勝利を確実にし、11月の大統領選は2020年と同じ顔合わせになることが決まった。

両者はそれぞれの政党が夏に開催する全国大会で、正式に党候補に指名される。

世論調査では再対決に不満

バイデン氏は12日夜、「トランプの脅威がかつてないほど高まっている今」、有権者が再選を支持してくれたことを「光栄に思う」との声明を出した。

また、経済の前向きな傾向に触れ、アメリカは「復活の真っ最中」だとした。同時に、民主主義国家としての将来や人工妊娠中絶の権利、社会制度などが脅かされているとし、「米国民は未来へと向かって行く選択をすると信じている」とした。

バイデン氏には現職の強みがあり、民主党内で有力な挑戦者は現れなかった。有権者には年齢に対する懸念が根強いが、党組織は同氏支持でまとまった。

一方、トランプ氏は共和党の有権者から依然として高い支持を得ている。そのことが、予備選で次々と、資金力のあるライバルたちに勝利することにつながった。

ホワイトハウスへの復帰による2期目を目指すトランプ氏は、「国境を封鎖」し、「記録的な」強制送還を含むより厳格な移民法に焦点を絞った選挙キャンペーンを展開している。

また、犯罪との闘いや、国内でのエネルギー生産の促進、輸入品への課税、ウクライナでの戦争の終結、世界情勢に対して「アメリカ・ファースト」なアプローチを再開させるとも約束している。

バイデン氏とトランプ氏が12日の予備選・党員集会で勝利し、党の指名に必要な代議員を獲得したことは、両者がこれまでの選挙戦を優位に戦ってきたことを考えれば何ら驚きはない。

しかし、2020年大統領選の再演には国民が不満を抱いていることが、世論調査で示されている。

(英語記事 Biden and Trump set for election rematch after securing party nominations

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