ガソリンの給油は毎回「満タン」ではなく“定額”の方が賢い選択だと言える合理的なワケ【FPが解説】

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無駄な出費を抑えて今使えるお金を増やし、老後まで豊かな未来を実現するためには、どうすればいいのか。金融資産3億円を超え、自身も富裕層の仲間入りを果たしたファイナンシャルプランナーである立川健悟氏の著書『お金が増えるのは、どっち?: 読むだけでお金持ちになる!』(三笠書房 )より、一部抜粋して紹介する本連載。本当にお金を増やした人たちの、超実践的なお金を増やす方法を立川氏が解説します。

定期的に使うなら「まとめ買い」「サブスク」?

定期的に使うものは、「まとめ買い」がお得と考える人は多いでしょう。 でも、今後はそうとは限りません。

ここ数年、 「サブスク(サブスクリプション:定額継続購入) 」 で利用できる製品やサービスの種類は大幅に増えました。 商品の値段だけでなく、買物に行ったり、商品を持ち運ぶ労力や時間を考えると、まとめ買いよりも 「サブスク」のほうがお得な場合もあります。 ただし、自分が使用しないものや、興味のないコンテンツが含まれている場合は要注意。

無料お試し期間が設定されているサブスクを上手に使って、ライフスタイルに合っているかどうかを見極めたうえで、お得に利用しましょう。

サブスクの特徴

利用する際のメリット・デメリットを理解して、自分に合ったサービスを使いましょう。

○メリット

・高額な商品・サービスを安価に利用できる

・わざわざ店舗などで購入する必要がない

・モノを所有する必要がない

・登録・解約が簡単に行なえる

○デメリット

・毎月の固定費が増える

・必要ない商品・サービスも月額費用に含まれる

・解約すると手元に何も残らない

まとめ買いをサブスクに変えてお得に

定期的に利用しているサービスや、毎月まとめ買いしている商品があれば、サブスクの利用を検討してみましょう(【図1】まとめ買いとサブスクの比較(例))。

【図1】まとめ買いとサブスクの比較(例)

〈Point〉

忙しい子育てをサポートしてくれるのが、保育園へ直接「おむつ」や「おしりふき」を届けてくれるサブスク。サイズ、枚数は関係なく何枚でも使い放題なのが嬉しいですね。

その他にも、園内で使う「洋服」や「タオル」などを届けてくれるサブスクも。それまで荷物で埋まっていた手が、子どもの手を握るために使えるように。サブスクを上手に活用することで、幸せな親子関係もつくり放題です。

【Answer】商品の値段だけでなく、買物と使用にかかる労力も考慮してサブスク!

ガソリンの給油は毎回「定額」「満タン」?

近年の車の需要減と、地政学リスクや円安の影響を受けてガソリン価格が高騰しています。価格が安いときにガソリンが空となり「満タン」にできればいいですが、そんなに都合よくはいきません。

そんな日々値段の変わるガソリンをお得に購入できる方法が毎回の「定額」給油。定額購入は「ドルコスト平均法」と呼ばれ、株や投資信託などの購入に活用されている投資手法。一度にまとめて投資するのではなく、資金を分けて、定期的に同じ額を継続して投資する方法です。

価格が高いときは購入量が少なくなるため高値掴みを避けられ、安いときは多く購入できるためチャンスを逃しません。価格が頻繁に上下する場合、平均購入価格を抑えることができます。

レギュラーガソリン価格

全国平均の小売価格の推移。社会情勢や為替の影響を受けて大きく変化しています(【図2】全国平均の小売価格の推移)。

【図2】全国平均の小売価格の推移 出典:資源エネルギー庁のデータを抽出・加工して作成

ドルコスト平均法の仕組み

ドルコスト平均法によって、毎月一定額のガソリンを購入した場合と価格に関係なく同じ量を給油した場合の比較(【図3】)。

【図3】ドルコスト平均法によって、毎月一定額のガソリンを購入した場合と価格に関係なく同じ量を給油した場合の比較

〈Point〉

その他のガソリン代の節約方法としては、「フルサービス」ではなく「セルフ」のガソリンスタンドへ行く。割高な高速道路のパーキングエリアやサービスエリアでは給油しないように気をつける。ガソリンスタンドの「会員割引」や、クレジットカードの「割引特典」を利用するなどがあります。

最近では、家庭で契約している「電力会社を変更する」ことで、特定のガソリンスタンドで割引が効くカードを受け取れるサービスもあります。

【Answer】高値掴みを避けるためにも、給油は毎回定額!

立川 健悟

ファイナンシャルプランナー

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