琉球国王の肖像画「御後絵」、沖縄に戻る 流出文化財22点を米国が返還 戦後の混乱で持ち出される【動画あり】

 沖縄県の玉城デニー知事は15日の定例記者会見で、沖縄戦の混乱で米国に持ち出されたとみられる「第十三代尚敬王御後絵(おごえ)」「第十八代尚育王御後絵」の2点を含む沖縄由来の流出文化財が返還されたと発表した。

 沖縄県教育委員会は2001年に在沖米国総領事館を通じて、米国に流出したとみられる琉球王国の御後絵など13件を米連邦捜査局(FBI)の盗難美術品ファイルに登録申請していた。

第13代尚敬王とされる御後絵(おごえ)=沖縄県教育庁提供

 23年3月に米国内で御後絵2点を含む22点の流出文化財が見つかり、県教育委員会が照会していた。翌24年3月14日に県に引き渡された。

 玉城知事は、琉球・沖縄の歴史を検証する上で非常に貴重な文化財だとし、「今後も流出文化財の返還に向けて取り組みたい」と話した。

第18代尚育王とされる御後絵(おごえ)=沖縄県教育庁提供

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