全校児童14人 閉校する信更小学校で最後の卒業式【長野市】

今年度で閉校する長野市の小学校で、最後の卒業式が開かれました。晴れの門出を祝う一方で、地域のシンボルである小学校がなくなることに危機感を持つ住民もいます。

全校児童14人の信更小学校。児童数の減少で今年度で閉校します。
5年生以下は来月から、3つの小学校に分かれます。

■6年生・唐木結愛さん
「次、卒業式なんで緊張しています、なんか緊張しています」

「最後の卒業生」は3人です。

「新しい一歩を踏みだすみなさんへ、ありがとうの気持ちを込めて歌います」

■6年生・唐木結愛さん
「先生と出会えて本当によかったです。2年間担任をしてくれて、ありがとうございました」

6年生だけの最後のホームルーム。

■3人を2年間担任・安藤光輝さん
「先生もものすごく楽しくて、3人でね、一緒に笑い合ったりだとか、3人でやっぱり話をしているときがものすごく楽しかったです」

先生がプレゼントと手紙を用意していました。

■6年生・唐木結愛さん
「ペンだ、えっ、名前入ってる、名前入ってる」

■6年生
「すげー、ありがとうございます」

その場で読んだ手紙は大切にしまいました。卒業式の後に開かれたもう一つの式…。

「長野市立信更小学校、閉校式を始めます」

前身を含めれば150年以上の歴史がありますが、「信更小学校」として開校したのは2016年です。

■信更地区住民自治協議会・柴田優伸会長
「旧信田、また更府小学校が統合して今から8年前、わずか8年です。8年で閉校を迎えることになってしまいました」

信更地区の人口は20年前からほぼ半減。少子化は統合時の想定を大きく上回るスピードで進んだそうです。

■信更地区住民自治協議会・柴田優伸会長
「昨年中学がなくなりました、これで小学校がなくなる。ここから巣立った子どもたちがまた安心して、一時は離れてもここで生活できるようなものを、我々が今度作っていかなければいけないなという思いを新たにしました」

あらがいようのない人口減少の波。小学校の灯が消えた中、地区の存続へ模索を続けます。

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