犬も嫉妬する?すねる?人にある気持ちは犬にもあるのか専門家が解説

犬と一緒に暮らしていると、「今はこんな気持ちかな?」と人の気持ちに置き換えて考えることがありますよね。今回は、「仲裁する」「やきもち」「やれやれと思う」「すねる」という4つの気持ちが犬にもあるかについて、獣医師の増田宏司先生にジャッジしていただきました。

仲裁する気持ち

引用元:いぬのきもち投稿写真ギャラリー

飼い主さんの体験談「夫に文句を言っていると、愛犬が私たちの間に座ってきます」

犬に仲裁する気持ちは「ある!」

犬は空気を読む能力に優れており、いつもと異なる雰囲気には敏感です。そういったシーンでは不安を感じるので、元に戻そうとして、喧嘩で不穏な雰囲気を察すると間を取りもつような行動に出ることがあります。

やきもちの気持ち

引用元:いぬのきもち投稿写真ギャラリー

飼い主さんの体験談「夫婦で手を繋ぐと、愛犬が吠えて遮ろうとします……」

犬にやきもちの気持ちは「ある!」

海外の研究で、犬も複雑なやきもちの感情をもつことが明らかになっています。この飼い主さんのケースでは「仲間外れになっている」「どちらか一方の飼い主さんを取られたくない」というジェラシーから、邪魔をしている可能性がああります。

やれやれと思う気持ち

引用元:いぬのきもち投稿写真ギャラリー

飼い主さんの体験談「愛犬が寝ているときに騒ぐと、一時的に起きてこちらを見てため息をつきます」

犬にやれやれと思う気持ちは「ない!」

犬は他者の行動に対して“仕方がないな”とは思わず、「快」か「不快」のどちらかを強く表します。人とは反対に、犬のため息は「快」のときにつくことが多いといわれています。したがって、このケースの場合は、起きてみたら家族がいて安心してため息をついているのかもしれません。

すねる気持ち

引用元:いぬのきもち投稿写真ギャラリー

飼い主さんの体験談「家族で話が盛り上がっていると、ケージに戻ってじーっと見てきます」

犬にすねる気持ちがあるかどうかは、実はまだ明らかになっていません。このケースの場合は、「ケージの中に入ればかまってくれる!」と期待しているのかもしれませんね。

飼い主さんが予想した気持ちと愛犬の本当の気持ちが、「実はまったく違った!」ということもあるようです。今回のジャッジを参考にして、愛犬とよりよい関係を築いてくださいね。

※犬の気持ちについては諸説あります。この特集では、増田先生の見解をもとに編集室で構成し、紹介しています。特集のジャッジは、「ある」か「ない」のどちらの割合が多いかで決めています。

お話を伺った先生/増田宏司先生(獣医師 博士(獣医学) 東京農業大学農学部動物科学科(動物行動学研究室)教授)
参考/「いぬのきもち」2024年1月号『慰め、やきもち、羨望 etc. シーン別で人のように感じているのかをジャッジ! この気持ち、犬にもある?ない?』
文/柏田ゆき
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。

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