WorldRX参戦のCEディーラーチーム・バイ・ボルボ、グロンホルム&クララのペア継続を発表

 新たに“バトル・オブ・テクノロジーズ”のコンセプトを導入し、現在の電動最高峰クラス“RX1e”とサステナブル・フューエル採用の内燃機関(ICE)搭載モデルを混走させる2024年のWorldRX世界ラリークロス選手権に向け、改めてCEディーラーチーム・バイ・ボルボ・コンストラクション・イクイップメントが参戦体制を発表した。

 シリーズ優勝経験者のニクラス・グロンホルムと、史上初の女性表彰台獲得者として瞬く間にスタードライバーへと駆け上がったクララ・アンダーソンのペアを続投し、オリジナルBEV車両でのタイトル獲得に照準を合わせている。

 現行RX1eの導入と同時に2年前からシリーズ挑戦を開始したCEディーラーチームは、初年度はチームランキングで3位となり昨季は2位に順位を上げた。その実績を踏まえ、北欧が誇るSTCCスカンジナビアン・ツーリングカー選手権で強豪として名を馳せるPWRレーシングを母体とするチームは、今季2024年も引き続きBEV車両の『PWR RX1e』でランキング“最後のひと枠”を狙う。

「こうして今季も、ふたたび世界最高のチームと競う機会に恵まれ、非常に興奮している」と語るのは、WorldRX通算7勝を誇るグロンホルム。

「勝利はいつだって最終目標だが、僕は謙虚さと競争への敬意を持って各レースに取り組みたい。毎シーズン、新たな課題と成長の機会がもたらされるし、僕は成功を目指して全力を尽くすことに真摯に取り組んでいる。トラックに出て、チームとして一緒に何が達成できるかを見るのが待ち切れないね」

 言わずと知れたWRC世界ラリー選手権“ダブルチャンピオン”のマーカス・グロンホルムを父に持ち、直近にはフィンランド国内選手権でかつて父のパートナーを務めたティモ・ラウティアイネンとともにラリーにも参戦、総合2位を記録した27歳は、過去のタイトルテーブルでいずれも3位に終わっている3年間の雪辱を期すべく、目標は「チャンピオンシップ獲得」だと明言する。

WorldRX通算7勝を誇るニクラス・グロンホルムは、いずれも3位に終わっている3年間の雪辱を期す
今季2024年も引き続きBEV車両の『PWR RX1e』でランキング“最後のひと枠”を狙う

■「トラック内外で実績を残す準備ができている」とクララ

「ラリーでの初表彰台にはとても満足している」と、母国選手権の第3戦『SMトゥーリ・ラリー』でシュコダ・ファビアRSラリー2をドライブし、現WRC3王者ルーペ・コルホネンに次ぐ2位に入ったグロンホルム。

「ミスが多すぎて時間をロスし、自分のドライブにはまだ完全に満足しているわけではないけれど、全体的にコントロールができていると感じ、向こう側に何があるのかわからないコーナーに入るときの不安は軽減されたよ」

 そんなグロンホルムのチームメイトを務めるクララは、2022年の最高峰デビュー以降急速に主役としての地位を確立。ルーキーイヤーのポルトガルでは、ラリークロスの世界選手権史上初の女性ポディウムフィニッシャーの記録を作ると、昨季11月初開催の香港ではヒートセッションでトップに立った最初の女性ドライバーとなった。

 そんなスウェーデン出身の24歳も「チームのオフィシャルドライバーにふたたび認定されて光栄よ」と、新年度への意気込みを述べた。

「こうしてラリークロスでの卓越性を目指すチームの一員になれることに興奮している。チームのチャンピオンシップを見据え、私たちはすべてのレースで最善を尽くし、チームを勝利に導くことを決意している」と続けたクララ。

「WorldRX世界ラリークロス選手権で3年目のシーズンをスタートできることにワクワクしているし、今年は『テクノロジーの戦い』が導入され本当に面白くなりそう。それに“ダウン・アンダー”のオーストラリアで最終戦を迎えるのも最高に素晴らしいことになるでしょうね」

「私たちは力を合わせて今後の課題に取り組み、トラック内外で実績を残す準備ができているし、今年を特別な年にするつもり!」

 2024年のWorldRXシーズンは、チームの本拠地でもあるスウェーデンの伝説的トラック、ホーリエスで7月6~7日に開幕戦“マジック・ウイークエンド”の日を迎える。

史上初の女性表彰台獲得者として瞬く間にスタードライバーへと駆け上がったクララ・アンダーソン
「トラック内外で実績を残す準備ができているし、今年を特別な年にするつもりよ!」とクララ

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