中国興業銀行のグリーンローン残高、23年末は8千億元超す

中国興業銀行のグリーンローン残高、23年末は8千億元超す

天津市の解放北路にある興業銀行。(2020年4月29日撮影、天津=新華社記者/周潤健)

 【新華社北京3月16日】中国興業銀行はこのほど、2023年末時点のグリーンローン残高が8090億元(1元=約21円)となり、前年末より27%増加したと発表した。

 同行は23年に新エネルギー車(NEV)、太陽光発電、風力発電、エネルギー貯蔵などの新エネルギー業界に焦点を当てて貸出を拡大した。同時に、従来型産業のグリーン(環境配慮型)化、高度化を積極的に支援し、企業のグリーンシフトを推進した。23年末時点のクリーンエネルギー産業向けグリーンローン残高は前年末比約30%増の1742億元、石油化学や鉄鋼などエネルギー多消費型業界の低炭素化のための貸出は累計1321億元となった。

 同行はここ数年、グリーン金融の供給側構造改革を持続的に深化させ、グリーンローン、グリーンボンド、グリーン信託、グリーンリース、グリーンファンド、グリーン投資などをカバーする全方位的で多角的なグリーン金融サービスシステムを構築している。カーボンファイナンス(炭素金融)研究院も設立し、グリーン金融、気候変動・環境経済学、エネルギー・産業の低炭素化に関する研究を重点的に展開している。

 グリーン金融のほか、フィンテックなどの分野への貸出も比較的急速に増加した。23年末時点のフィンテック向け貸出残高は32%増の4500億元超、製造業向け中長期貸出残高は37%増の3900億元超、戦略的新興産業向け貸出残高は29%増の3600億元超となった。

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