「うまくいきました」松山英樹が名物パー3制す 自身初の60台×3

松山英樹が上位をキープ。早藤将太キャディとガッチリ握手。握手ですよね?(撮影/田辺安啓(JJ))

◇米国男子◇ザ・プレーヤーズ選手権 3日目(16日)◇TPCソーグラス ザ・プレーヤーズ・スタジアムコース(フロリダ州)◇7252yd(パー72)

西日が降り注ぐムービングデーの“名所”は、ことしも色とりどりウェアで埋まった。後半17番(パー3)、アイランドグリーンの手前側に立ったピン。ロフト52度のAWでのティショットは、追い風と右奥からの下り傾斜に誘導され、70㎝のバーディチャンスになった。

17番パー3で会心のショットが飛び出した(撮影/田辺安啓(JJ))

わずか123ydに設定され、例年よりも軟らかめのグリーンで絶妙のスピンコントロール。劇場型の観覧席から拍手を浴びた松山英樹は、キャップのつばに手をやって応えた。「あのピンポジションで、なかなか思うように打てないことが多かったんですけど、風がきょうは楽な方だったのでうまくいきました」と胸を張った。

しっかりバーディ(撮影/田辺安啓(JJ))

予選ラウンドで「69」を並べて迎えたこの日は、グリーン上で苦しんだ。前半2番(パー5)、残り224ydからのアイアンショットがあと少しでアルバトロスという一打になった。3日目に初めて先行したバーディは、3.5mのイーグルパットを外した後のもの。「きのうまでよりは良い感じで(パットを)打っていたけれど、7番、8番…いや、5番くらいからずっとですね。入ってくれなくて厳しい時間でした」と、肩を落とすシーンが続いた。

スコア貢献度を示すストロークゲインド・パッティングは第3ラウンド「-1.984」と、決勝に進んだ73人のうち62位と低迷した。フィニッシュの甘さは、ショットでカバー。1.5mを外した7番のボギーの後、9番(パー5)で2打目をグリーン左のバンカーに運んで2つ目のバーディを奪い、立て直しの糸口を探った。ティが前に出されて295ydになった後半12番では3Wで「引っかけてしまった」が、1オンさせた。4mのパーパットを沈めた直後の15番、左セミラフからピンそば20㎝につけて“OK”に。17番での5つ目につなげた。

大観衆から拍手を浴びた(撮影/田辺安啓(JJ))

5バーディ、1ボギーの「68」で通算10アンダー。9度目となるこの大会で、60台を3日間並べたのは初めてだ。最終18番でグリーン奥から「チップインしたい欲が出て、あんな距離を残してしまいました」と1.5mのパーパットを必死に沈め、9位で最終日に入る。

首位ザンダー・シャウフェレとの間にある7ストロークを「簡単な差ではない」と言った。「スタートの状態次第。行けると思った時も、微妙だなと思う時もある。良いスタートを切れれば」。爆発の可能性を秘めて日曜日に向かう。(フロリダ州オーランド/桂川洋一)

© 株式会社ゴルフダイジェスト・オンライン