【ばんえい記念】メジロゴーリキがラストランを飾る…鈴木恵「本当に嬉しい」

3月17日、帯広競馬場で行われた7R・ばんえい記念(BG1・4歳上オープン・ダ直200m)は、鈴木恵介騎乗の3番人気、メジロゴーリキ(牡10・ばんえい・松井浩文)が勝利した。2着に1番人気のメムロボブサップ(牡8・ばんえい・坂本東一)、3着にコマサンエース(牡8・ばんえい・金田勇)が入った。勝ちタイムは2:55.0(馬場水分1.9%)。

2番人気で金田利貴騎乗、アオノブラック(牡8・ばんえい・金田勇)は、4着敗退。

全馬が1トンの重量を曳く本レースは、降りしきる雪の中、馬場水分1.9%で行われ、陸上自衛隊第5音楽隊による新旧ファンファーレと大きな歓声の後、一斉にスタートから飛び出した精鋭10頭。1トンという高重量戦ということもあり苦戦する馬もいる中、アオノブラック、コウテイ、メムロボブサップと各馬第一障害を越えていく。道中は各馬が細かく何度も息を入れながら、ゆっくりとしたペースで進み、中間点あたりからコウテイ、ミノルシャープ、メジロゴーリキ、メムロボブサップがやや抜け出す展開で第二障害に進行。

第二障害下にはメジロゴーリキが一足早く到達。じっくりと脚をため最初に第2障害へ仕掛けると、しっかりひと腰でまとめ障害をクリア。2番手でコウテイ、さらにコマサンエース、メムロボブサップが続く。残り30m、先行するメジロゴーリキに2番手に浮上したメムロボブサップが懸命に脚を伸ばし迫るが、メジロゴーリキが粘り強く歩き、必死にリードを守ったまま先頭でゴール。一昨年の覇者が昨年の雪辱を果たし、再び頂点に立った。2着には前年優勝馬のメムロボブサップが、3着にはコマサンエースがそれぞれ入線した。

メジロゴーリキ号を管理する松井浩文調教師はばんえい記念をこの馬で制した2022年以来7度目の勝利。騎乗した鈴木恵介騎手はオレノココロで制した2020年以来5度目の制覇となる。また、鈴木恵介騎手はこの勝利で年間重賞勝利数が11勝となり、金山明彦騎手(現調教師)が1980年度に記録した年間重賞最多勝利記録を更新した。

1着 メジロゴーリキ
鈴木恵介騎手
「勝つことが出来て本当に嬉しいです。この雪でどこまで馬場が軽くなるか気になっていましたが、思っていたより軽くなった馬場は結果的にメジロゴーリキにとってプラスだったと思います。今日のレースは馬場が重くても軽くてもとにかく先行で行こうと決めていて、あとはいかに障害を早く越えるかという事を考えていました。道中は思ったより手ごたえが良く、良い位置取りが出来たと思います。第二障害手前で溜めるだけ溜めることができ、かかりも良かったので、第二障害の途中で一腰で上がるなと思いました。障害を下りた後もメムロボブサップも見えていたし、1トンの重量なのでゴールするまではいつ止まるかわからないので油断しないで騎乗していました。馬主さん、調教師、ファンの応援のおかげで重賞勝利数最多記録を取ることが出来ました。リーディングジョッキーに関しても良い馬に乗せていただけて、結果を出せたと思います。今日は本当に大勢の皆様、競馬場に足を運んでいただきありがとうございます。メジロゴーリキも今回で引退だと思うので、本当に良かったです。本当に応援ありがとうございました」

松井師場7度目の制覇

松井浩文調教師
「勝利出来てよかったです。レース前にこの雪が吉と出るか、凶と出るかわからなかったですが、結果を見ると大吉でした。馬の調子は帯広記念後から良く、順調に来ていたと思います。ばんえい記念に向けて重たい重量で調教してきましたが、改めてこの馬は本当に強い馬だなと思いました。レースに関しては全て騎手に任せていましたが、スタートからゴールまで本当に良かったです。この馬はこのレースで引退の予定ですが、将来メジロゴーリキみたいなタフな馬が生まれてくれればと思います。ばんえい記念制覇7度目は本当にありがたいです。これからも頑張りますので応援よろしくお願いします」

メジロゴーリキ 195戦26勝
(牡10・ばんえい・松井浩文)
父:ニシキダイジン
母:メジロルビー
母父:メジロショウリ
馬主:広瀬豪
生産者:佐渡孝徳

【全着順】
1着 メジロゴーリキ
2着 メムロボブサップ
3着 コマサンエース
4着 アオノブラック
5着 コウテイ
6着 インビクタ
7着 ミノルシャープ
8着 コマサンブラック
9着 ネオキングダム
10着 センリョウボス

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