有無を言わせぬ説得力があった中村憲剛の言葉。彼の生き様は人生のバイブルとして活用できるかもしれない

フットボーラー=仕事という観点から、選手の本音を聞き出す企画だ。子どもたちの憧れであるプロフットボーラーは、実は不安定で過酷な職業でもあり、そうした側面から見えてくる現実も伝えたい。今回は【職業:プロフットボーラー】中村憲剛編の総括として<あとがき>をお届けする。

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<あとがき>
いったい、何文字書いただろうか。そう素直に思えるほど、書いて、書いて、書きまくった。「職業:プロフットボーラー 中村憲剛編」のことである。聞いた話が濃密すぎて、少し脱線した話題以外のインタビュー内容はほぼ使わせてもらった。

インタビュー依頼時から「相当濃い取材になる」と覚悟していたが、その期待にしっかりと応えるあたりはさすが、中村憲剛さんだ。

今回の記事にも記したとおり、憲剛さんは頭の良い方なんだと思う。プロフットボーラーという過酷な職業を18年間も続けられたのは、確かな技術はもちろん、知識と忍耐強さ、さらに頭の切り替えの速さがあったからだろう。フィジカルやセンスだけでなく、追い込まれた際の対応力、どう苦難を乗り越えていくかの解決策を導く出す頭脳もあったからこそ、プロ選手として長生きできたと確信している。

サッカー選手だけでなく、一般企業に勤めている方たちにも、憲剛さんの言葉はきっと響くはずだ。ある意味、彼の生き様は人生のバイブルとして活用できるかもしれない。

大袈裟かもしれないが、憲剛さんの言葉の一つひとつに有無を言わせぬ説得力があった。

文●白鳥和洋(サッカーダイジェストTV編集長)
<職業:プロフットボーラー 中村憲剛編>
#1

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#2

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#3

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#4

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#5

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#6

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