中国の国土緑化面積、23年は800万ヘクタール超える

中国の国土緑化面積、23年は800万ヘクタール超える

 陝西省渭南市合陽県の市街地に広がる緑地。(資料写真、合陽=新華社記者/陶明)

 【新華社北京3月18日】中国で2023年に実施された植林面積は399万8千ヘクタール、草原の改良や植栽などによる草原生態系の回復面積は437万9千ヘクタールとなり、国土緑化面積は800万ヘクタールを超えた。全国緑化委員会弁公室がこのほど発表した「2023年中国国土緑化状況公報」で明らかになった。砂漠化・石漠化(表土流出により岩石が露出する現象)対策が実施された面積は190万5千ヘクタールに達した。

 国土緑化活動が着実に実施され、東北・西北・華北地域で大規模な植林を行う「三北防護林」プロジェクトの堅塁攻略戦が全面的に始動した。6万3千ヘクタールの表土流出が食い止められ、生態環境がクリーンな小流域が550本建設された。1億7200万ヘクタールの天然林が効果的に保護され、105万9千ヘクタールの森林育成任務が完了。「三北防護林」プロジェクトでは、三大重点エリアで23年末までにプロジェクト22件が開始、植林・植栽面積は122万3千ヘクタールに達し、好スタートを切った。

 都市部・農村部で緑化と美化が調和して推進され、生態環境の美しさと人々の豊かさが協調的に発展した。全国で新設・改良された都市緑地面積は3万4千ヘクタールに達し、小規模公園「ポケットパーク」4128カ所の建設が着工し、緑道5325キロも整備された。農村部では「四つの傍ら(村、住宅、道路、川・池のそば)」への植栽が奨励され、村落の緑地率は32.0%に達した。「ラムサール条約(特に水鳥の生息地として国際的に重要な湿地に関する条約)」登録湿地が18カ所、国家重要湿地が29カ所それぞれ増加した。

 林業・草原産業も健全な発展を遂げ、総生産額は前年比2.3%増の9兆2800億元(1元=約21円)。エコツーリズム旅客数は延べ25億3100人に上った。経済林を主とする森林食品(森林に生育する植物、微生物、動物から生産・加工される食品)の生産量は2億2600万トンとなり、うち搾油用作物の「油茶(アブラツバキ)」、クルミ、オリーブなどは950万1千トンだった。

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