中国成渝地区-ASEAN間の陸路新ルート開通

中国成渝地区-ASEAN間の陸路新ルート開通

15日、内江市の資中駅を出発するラオス・ビエンチャン行きの貨物列車。(内江=新華社配信)

 【新華社成都3月18日】中国四川省内江市の地域物流拠点、内江国際物流港で15日、成渝(せいゆ、成都と重慶)地区の新たな国際物流拠点となる「成渝主軸国際貨物車両集結センター」が開設され、同市から東南アジア諸国連合(ASEAN)に向かう成渝主軸越境貨物トラックが国際物流港から、ラオスの首都ビエンチャンに向かう中国ラオス国際貨物列車(内江-ビエンチャン)が資中駅からそれぞれ出発した。

 成渝主軸越境貨物トラックは同市を出発する初の国際定期貨物トラックで、一度に6台が3カ所の目的地へ向かうのは国内で初の試み。ディーゼルエンジンやレモン、電子製品など660万元(1元=約20円)相当の貨物をラオスのルアンナムター、タイのバンコク、ベトナムのハノイにそれぞれ運ぶ。

 中国ラオス国際貨物列車(内江-ビエンチャン)は、ディーゼルエンジンや新エネルギー車、タイヤ、化学肥料など20TEU(20フィートコンテナ換算)、貨物総額870万元の物資を積み、ビエンチャンへ向かった。

中国成渝地区-ASEAN間の陸路新ルート開通

15日、ASEANに向けて内江市を出発する貨物トラック。(内江=新華社配信)

 成渝主軸国際貨物車両集結センターは、内江国際物流港をよりどころに、中国西部からASEANへの輸送に立脚した道路輸送と鉄道輸送を一体化した国際複合輸送拠点で、内江市の通関・物流一体化、輸送・貿易・産業一体化実現を支える重要なプラットフォームになる。

 内江市の王彤(おう・とう)副秘書長、通関地・物流発展センター主任は「集結センターの運営開始により内江-ラオス-タイの道路、鉄道、海上貿易ルートが同時に開設された。2024年は貨物列車による東南アジア諸国への輸送500個TEU以上、トラックによるASEANへの輸送24TEU以上を見込む」と述べた。

 内江は西部地域と東南アジア諸国を結ぶ「西部陸海新ルート」の経由地、四川省が南に開放の門戸を開く上での重要都市で、同省から最も早く海に出られるルートを持つ。2023年の同市物流業の総売上高は前年比9.6%増の198億8千万元に上った。(記者/童芳)

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