中国、近代化環境モニタリング確立に向けたロードマップ発表

中国、近代化環境モニタリング確立に向けたロードマップ発表

福建省アモイ市の馬鑾湾双渓湿地公園。(1月24日、小型無人機から、アモイ=新華社記者/林善伝)

 【新華社北京3月19日】中国生態環境部はこのほど発表した「近代化生態環境モニタリング体制の構築加速に関する実施意見」で、今後5年間に近代化モニタリングシステム構築で重要な進展を遂げ、2035年までにシステムをほぼ完成させる段階的目標を打ち出した。

 生態環境モニタリングは生態環境保護の基礎であり、生態文明建設の重要な支えでもある。同部生態環境モニタリング司の担当者によると、今回発表した「意見」はモニタリングの先行性や感度、正確性を主導要素とし、データの真実性、正確性、包括性、迅速性、新しさのより高い基準での保証を目標に、生態環境品質の質的状況を科学的、客観的、権威的に反映し、汚染対策や生態保護、気候変動対策に対するモニタリングの支援的、けん引的、サービス的効果を一層発揮させる。

 意見が示した段階的目標のうち、第1段階は今後5年間で近代化モニタリングシステム構築が重要な進展を遂げるよう力を結集して推進し、陸海空一体化モニタリングネットワーク構築、モニタリング科学技術イノベーション、基層強化・弱点補強能力向上、モニタリング人材育成の「四大プロジェクト」を実施。生態環境モニタリングのデジタル化・スマート化転換を加速させ、モニタリングの総体的能力を高める。第2段階はさらに5年前後をかけ、35年までにシステムをほぼ完成させ、モニタリングの総合的な実力を世界の先進レベルに押し上げる。

 意見はモニタリングネットワーク、モニタリング技術、業務支援、データの質、モニタリング管理などの面から主要任務を提起。陸海空一体化モニタリングネットワークの整備とデジタル化・スマート化モニタリング技術の新たな優位性の確立という二つの重点をしっかりと把握し、モニタリングデータの高品質、モニタリング管理の高効率、モニタリング支援の高水準を促進するよう強調した。

 生態環境部は「意見」の各要求の実行を確実に推進するため「近代化生態環境モニタリングシステム構築要点(省域)」も作成した。分野別に構築要求を明確化、具体化するとともに、地方がモニタリング近代化を推進する上での強力な手がかりを提供。先進的な地域に対しては他地域に先駆けて試行するよう奨励し、立ち遅れた地域に対しては弱点を補強し、モニタリングの総体的能力を系統的、包括的に高めるよう指導した。

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