林業の担い手...新規118人 福島県内、3年連続100人以上が就業

 福島県内で2023年に新たに林業に就業したのは118人(前年比11人増)で、3年連続で100人以上となった。22年春に開講した「林業アカデミーふくしま就業前長期研修」の1期生14人が含まれ、県は効果が表れているとみている。

 県が19日発表した。118人のうち45歳未満が61%(前年比7ポイント減)を占め、平均年齢は42.3歳と若い世代の参入が多い。性別は男性109人、女性9人で、女性の割合は8%。出身地別では県内109人、Uターン2人、県外7人と県内出身者が大半を占めた。

 林業の新規就業者数の推移は【グラフ】の通り。原発事故後に森林整備事業の縮小によって減少したが、増加傾向が続き21年に100人となった。ただ、原発事故前に比べると依然として少ない。県内の森林再生が本格化する中で、新たな担い手は貴重な戦力で、県は30年に新規就業者を140人以上とする目標を設定している。

 林業アカデミーふくしま就業前長期研修の1期生14人はいずれも県内で就業した。長期研修は1年をかけて実習や就業体験などに臨み、技術や資格を習得するため、県はこの取り組みを継続し、新規就業者の定着につなげていく方針だ。

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