中国海南省ボアオ出身女性、故郷で民宿経営 多彩な文化体験を提供

中国海南省ボアオ出身女性、故郷で民宿経営 多彩な文化体験を提供

ボアオ鎮の民宿でくつろぐ鍾賢さん(左)とパートナー。(2023年3月28日撮影、ボアオ=新華社記者/張麗蕓)

 【新華社ボアオ3月20日】中国海南省瓊海(けいかい)市博鰲(ボアオ)鎮出身の鍾賢(しょう・けん)さん(36)は、2011年に大学を卒業後、広東省広州市や海南省海口市などで文化クリエーティブ製品のデザインや製作の仕事に携わった。16年に故郷に戻り民宿「報告船長」を開業、文化クリエーティブ・民宿・文化観光を集約した産業チェーンを構築した。

 鍾さんは民宿の名前の由来について「私たちの民宿は一隻の船のよう。世界中の旅行者がこの船に乗って大海原に向かい、美しい生活を共に味わえるようにとの願いを込めた」と話す。

中国海南省ボアオ出身女性、故郷で民宿経営 多彩な文化体験を提供

自ら企画、実施した公益教室で子どもたちに授業を行う鍾賢さん(左から3番目)。(資料写真、ボアオ=新華社配信)

 民宿は文化的で創造的な体験が充実している点も大きな売りとなっている。鍾さんは「ビンロウの葉編みや貝殻を使った絵画制作、海洋科学普及教育、海辺での写生など、親子参加型の体験プログラムを数多く用意しており、地元の文化的特色を存分に味わうことができる」と紹介。国内の観光客だけでなく、ロシアや米国、ドイツなど多くの外国人観光客にも人気だと話した。

 ボアオ・アジアフォーラムの年次総会が毎年同鎮で開催されるようになり、かつての小さな町は国内有数の観光地となった。

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8日、民宿で干した布団を整理する鍾賢さん。(ボアオ=新華社記者/張麗蕓)

 「報告船長」を含む宿泊や飲食、文化クリエーティブ、健康ツーリズムなどの業態は成長を続け、鎮内には現在、関連店舗だけで100軒以上あり、常住人口は23年前の9千人余りから3万人以上に増加した。

 「ボアオ・アジアフォーラムを窓口に、地元の文化観光を世界に発信したい」と鍾さんは期待を膨らませた。(記者/鍾群、程瀟、張麗蕓)

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8日、鍾賢さんの民宿に飾られたココヤシの皮で作られた文化クリエーティブ製品。(ボアオ=新華社記者/張麗蕓)

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