『アコライト』予告編の注目ポイント解説 今までの『スター・ウォーズ』ドラマと異なる?

6月5日よりディズニープラスにて日米同時配信される『アコライト』の予告編が公開されました。本作は『スター・ウォーズ』をベースにしたドラマシリーズです。『マンダロリアン』『ボバ・フェット』『オビ=ワン・ケノービ』『キャシアン・アンドー』『アソーカ』に続く実写ドラマというわけですが、本作はこれらの作品と大きく異なります。というのも、今までのドラマシリーズはそれまで公開されていた映画の間の時間を埋める作品でした。

『マンダロリアン』『ボバ・フェット』『アソーカ』は、映画『スター・ウォーズ エピソード6/ジェダイの帰還』から『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』の間、『オビ=ワン・ケノービ』『キャシアン・アンドー』は、映画『スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐』から『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』の間に位置付けられていますが、この『アコライト』は、なんと『スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス』の約100年前という設定なのです。

『スター・ウォーズ』の設定では、この時代はハイ・リパブリック時代とも呼ばれ、銀河共和国とジェダイにとって黄金時代。両者ともに権力の絶頂期にあるとされています。一方、その裏でダークサイド勢力が動き出しました。本作の主人公を演じるのは、『イカゲーム』の主演を務めたイ・ジョンジェ。役名はジェダイ・マスターのSOL(ソル)と伝えられています。

アコライト/スター・ウォーズ最新作|特報|Disney+ (ディズニープラス)
では、予告編の気になるところをチェックしていきましょう。公開された予告編では、ソルが若きパダワン(弟子)たちにフォースを教えています。そして女性のジェダイ(演じているのは『マトリックス』シリーズのキャリー=アン・モス)に襲い掛かるドレッドヘアの忍者みたいなキャラ。演じているのは、『ハンガー・ゲーム』で注目され、『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』のマーゴ・ケス/スパイダーバイトの声を担当したアマンドラ・ステンバーグです。この忍者はライトセーバーを使っていないからジェダイではないですが、元ジェダイという設定のようです。なお、ソルが教えているパダワンのなかに、1人だけ「火が見える」という謎めいたことを言う少女がいるのですが、この子があの忍者になるのでしょうか。

そして「誰かがジェダイを殺した」というセリフ。このシリーズ、もともとミステリー要素の強いアクションスリラーと言われており、ジェダイ殺しの謎を追ううちに、生まれつつある闇の勢力=ダークサイド、要はシスの存在が明らかになっていくという話でしょうか。というのも、クライマックスで赤いライトセーバーが出てきてジェダイの騎士たちと戦っています。赤いライトセーバーは、ダース・ベイダー、ダース・モール、ダース・シディアス、カイロ・レンと、シス/ダークサイド側のセーバーの色ですから。

注目したいのは、52秒目から出てくる若きジェダイ。演じているのはダフネ・キーン。映画『LOGAN/ローガン』でミュータントの少女“ローラ”を演じています。

そして、56秒目のウーキー(チューバッカの種族)は、ウーキー族のジェダイ・マスター、ケルナッカ(Kelnacca)。演じているのは、東京コミコンにも来日してくれたヨーナス・スオタモです。海外のファンの間では、1分23秒目あたりの岩場が『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』でルークが隠居していたあの星のそれに似ているとの指摘もあるようです。先ほど書いたように本作はミステリー要素が強いと聞いていて、少し静かな物語になるかと思ったのですが、アクションも期待できそう。

ちなみに、“アコライト”とは司祭の補佐につく人、侍者みたいな意味です。意味深ですよね。「補佐が誰か?」というより「誰の補佐につくのか?」というのが気になります。全8話の予定で、6月5日から配信。初回は2話が一気に配信される予定です。
(文=杉山すぴ豊)

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