コザ高の部活生 自死は「顧問からの理不尽で強烈な叱責が要因」 沖縄県の再調査委が報告書

 沖縄県立コザ高校の運動部主将の男子生徒が2021年1月、顧問から日常的に叱責されて自殺した問題を受けて、県の知事部局が設置した第三者再調査委員会(委員長・古堅豊弁護士)は22日、報告書を玉城デニー知事に提出した。自死に至った直接のきっかけについて「前日にあった顧問からの理不尽かつ強烈な叱責が大きな要因」と結論付けた。

 再発防止に向け、同校や県教育委員会への提言なども盛り込んだ。県側に対しては、子どもの権利に関する理解の周知や、子どもの相談・救済機関の早期設置を求めている。

 自死は2021年1月29日に発生。県教委は翌月に「第三者チーム」を立ち上げたが、約2週間の調査期間では事実究明が不十分との批判を受けて、総務私学課が事務局となり「再調査委員会」を22年1月に改めて設置。計37回の会議を非公開で開いてきた。これまで当時の部員や保護者、同校の教職員を中心に74人のヒアリングや、アンケート、現地調査などを実施してきた。

県立高校生徒の自死事案に関する報告書を第三者再調査委・古堅豊委員長(左から2人目)らから手交される玉城デニー知事(同3人目)=22日午後1時32分、沖縄県庁知事第一応接室(小宮健撮影)

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