PNAU、6年4カ月ぶりとなるニューアルバム『Hyperbolic』リリース コラボ楽曲や新曲4曲も収録

PNAUが、本日3月22日にニューアルバム『Hyperbolic』をリリースした。

2017年発表の『Changa』以来6年4カ月ぶりとなる今作には、カリードとの「The Hard Way」、同郷オーストラリア出身のトロイ・シヴァンとの「You Know What I Need」、ビービー・レクサ&オズナとの「Stars」、ニック・リトルモアの別プロジェクトであるエンパイア・オブ・ザ・サンとの「AEIOU」など、コラボレーションを多数収録。

メンバーのニック・リトルモアは「前作『Changa』で拡張された精神が、今再び新たな支持者を求めて世界へと繰り出します。例えば「Solid Gold」(feat. Kira Divine & Marques Toliver)という曲は、僕たちがこの旅を始めた時には想像もできなかったような、喜びの世界に誘ってくれるでしょう」と語る。

また、ピーター・メイズは「このアルバムには、かつてなかったほど多くのコラボレーションをフィーチャー。エルトン・ジョン&デュア・リパの“Cold Heart(Pnau Remix)”の成功により新たな扉が開かれ、コラボレーションの機会に恵まれたのは、僕たちにとって大きな変化でした。カリードのようなアーティストとの仕事は、とても刺激的。本当に彼は素晴らしいです」とコメントした。

今作には、初期のPNAUを彷彿とさせるサウンドの「All The Time」、インディーズ志向を追求した「Passion Flower」、先住民族のシンガー エミリー・ウラマラをフィーチャーした「So High」、最新シングルの「Nostalgia」などの新曲も収録。

「All The Time」についてニックは「高校時代の友人と一緒に作った曲であり、僕たちにとって特に重要な楽曲です。その彼はさまざまな経験を経てきたけれど、音楽こそが希望であり拠り所でした。そして才能もありました。彼のおかげでこのトラックは完成。ロンドンのジン・ジン、ロサンゼルスのサラ・ハドソン、Jハートなど世界最高の才能を集結して、彼に敬意を表したいと考えました」と語る。ピーターは「世界各地の人々を巻き込んで、凄く楽しかったです。子どもたちの合唱を使った昔ながらのプナウです」と付け加えた。

また、「Passion Flower」には、2ndアルバム『Again』のバイブスが取り入れられているという。ニックは「アルバム『Again』制作時の僕たちは、インディーズのグループとしてどうあるべきかを探り、さまざまなスタイルに挑戦していました。そのインディーズ的な感覚を“Passion Flower”には再び取り入れました」と話す。ピーターは「インディーズのヴァイブスだけど、凄くメロディアス」と続けた。

「Passion Flower」には、イギリスのソングライター クレオ・ティゲが共作で参加。「曲作りをしていると、一緒に書いた人がとても素晴らしく歌ってくれることがあります。“最高だね。それで行こう”という感じで。このトラックには、クレオのボーカルが使われています」とのことだ。

ニックは、「So High」が「特にスペシャルな曲だ」と力説。元々はアイルランドのシンガー ビッグ・ピッグと共作された曲で、オーストラリア出身のシンガーソングライター エミリー・ウラマラに歌唱を依頼した。「彼女は作詞にも協力してくれました。本当に上手くまとめてくれたと思います」という。

ニューシングル「Nostalgia」には、スウェーデンのシンガーソングライター KIDDOが共作で参加。90年代にタイムスリップし、彼らが影響を受けたレイブ時代を伺わせる。ニックは「“Nostalgia”は新しく出来た曲ですが、永遠のニューレイブです。90年代のトランスの夢を僕たちは追い求め、それを取り戻して若返ろうというわけです。当時のダンスフロアの曲をリサーチしていたら、コズミック・ベイビーの“The Space Track”という古いレコードを発見。そのエッセンスを現代的な解釈で捉えたいと考えたんです」と語る。ピーターは「僕たちは90年代のウェアハウスレイブの申し子で、“Nostalgia”からも明らかだと思います」と話した。

(文=リアルサウンド編集部)

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