長期運用の効果もシミュレーション!
2024年2月22日に、日経平均株価は史上最高値を更新しました。
新NISAで長期運用を前提に積立投資を始めた人の中には、資産が増えたことで利益確定をするべきか悩んでいる人もいるかもしれません。
本記事では、日経平均株価の上昇で増えた資産を利益確定するべきかについて解説するので、参考にしてみてください。
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日経平均株価は史上最高値を更新
まずは、日経平均株価の値動きを見ていきましょう。
日経平均株価は2010年まで低迷を続けていましたが、それ以降右肩上がりに株価が上がり、2024年2月22日に史上最高値である3万8915円を更新しました。
2008年には8000円台の時期もあったため、当時に比べると4倍以上も値上がりしています。また、値上がりは続き、2024年3月4日には4万円台に到達しました。
日経平均株価が上昇した要因はさまざまですが、企業業績の改善や賃上げの実施を海外投資家が高く評価したことや、AIの台頭による半導体企業への期待、デフレからの脱却などが考えられます。
また、日経平均だけではなくアメリカの主要企業500社に投資する「S&P500」の価格も上昇しています。
株価の上昇で利益確定した方がいいのか
新NISAで長期運用を前提に積立投資を始めた人の中には、直近の株価の上昇により資産がさっそく増えた人もいるかもしれません。
そのため、すぐに売却して利益を確定したほうがいいのか悩んでいる人もいるでしょう。
ただし、投資は長くコツコツ続けるほど効果を得やすいです。例えば、月5000円の積立投資を続けた場合の資産評価額の推移は以下のとおりとなります。なお、年率3%での運用が前提です。
月5000円の積立投資をした場合の資産評価額
経過年数 資産評価額(元本部分)
- 5年 32万円(30万円)
- 10年 70万円(60万円)
- 15年 113万円(90万円)
- 20年 164万円(120万円)
- 25年 223万円(150万円)
- 30年 291万円(180万円)
- 35年 371万円(210万円)
- 40年 463万円(240万円)
*投資の運用利回りは年率3%で計算
5年間の運用では資産は元本部分の30万円に対して2万円しか増えません。一方で、40年間運用すれば元本部分240万円に対して資産評価額は463万円となっていて、資産評価額の増加割合は2倍近いです。
もちろん日経平均やS&P500の値上がりが今後も続くと断言はできませんが、投資は長くコツコツと続けた方が効果を得やすいことは覚えておきましょう。
そのため、2024年から長期運用を前提に新NISAを始めた人が、今回の値上がりを受けてすぐに資産を売却するのはおすすめできません。
長期運用を前提とする方針は崩さずに、コツコツと積立投資を続けましょう。
値上がりすることもあれば値下がりすることもある
直近は日経平均やS&P500の価格が上昇していますが、株価は常に変動します。そのため、株価が上がる日もあれば下がる日もあるでしょう。
特に投資を始めて間もない頃は、毎日株価が気になる人も多いかもしれません。ただし、長期運用において頻繁な株価のチェックは不要です。
長い目で見て資産が増えれば問題ないため、毎日の値上がり値下がりに一喜一憂するのではなく、長期的な目線で落ち着いて積立投資を続けましょう。
参考資料
- 金融庁「新しいNISA」
- Google Finance「日経平均株価」
- Google Finance「S&P500」