中国広州市の貿易額、1~2月は9.2%増

中国広州市の貿易額、1~2月は9・2%増

広州港南沙港区2期コンテナターミナルに停泊中のコンテナ船。(資料写真、広州=新華社配信)

 【新華社広州3月25日】中国広東省広州税関がこのほど発表した同市の1~2月の貿易額は前年同期比9.2%増の1637億2千万元(1元=約21円)となり、伸び率は全国(8.7%)を上回った。うち輸出は20.4%増の935億7千万元で好調な滑り出しを切った。

 同市ではここ数年、ハイエンド製造業が貿易構造の転換を後押しする力強いエンジンとなり、半導体チップや自動車、船舶などをはじめとする「新たな質の生産力」(科学技術イノベーションが主導し、質の高い発展を促す生産力)に関連する産業が新たな原動力を提供し続けている。

 半導体チップ産業のうち、製造設備と集積回路(IC)の純輸入額は約10億元だった。新型ディスプレー産業などの戦略的産業は回復しながら上向き、フラットパネルディスプレー(FPD)モジュールの輸出は15.0%以上増加した。自動車製造をはじめとする製造業は大きく躍進し、自動車の輸出は2.8倍、自動車部品の輸出は22.7%増となった。船舶輸出は4.7倍となり、上向き基調を維持した。このほか、電気自動車(EV)、太陽光発電製品、リチウムイオン電池の「新三様(新たな定番3品目)」の輸出額は2.2倍の21億4千万元となり、うちEVは5.7倍の15億2千万元に上った。

 同市の貿易企業は今年に入ってから、海外市場の開拓を加速し、東南アジア諸国連合(ASEAN)や米国などの伝統的市場で足場を固めると同時に、新興市場の育成と開拓を加速し、良好な成果を収めている。伝統的市場のうち、1~2月のASEANとの貿易額は9.1%、米国は18.6%、香港特別行政区は44.2%それぞれ増加した。新興市場の「一帯一路」共同建設国は4.5%増、中国を除く新興10カ国(BRICS)のロシア、ブラジル、インド、南アフリカ、サウジアラビア、イラン、アラブ首長国連邦(UAE)、エチオピア、エジプトは12.4%増加した。

 同市の企業は絶えず発展、強大化し、高い強靭(きょうじん)性と十分な活力を示し、貿易の好スタートに大きく貢献した。企業の種類別にみると、民営企業の貿易額は15.2%増、外商投資企業(外資系企業)は2.8%増、国有企業は4.2%増だった。民営企業は870億元以上と貿易全体に占める割合が5割を超え、トップの座を維持した。

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