山下敦弘監督作『水深ゼロメートルから』本予告公開 主題歌はスカートfeat. adieu

山下敦弘監督作『水深ゼロメートルから』の主題歌がスカートによる「波のない夏 feat. adieu」に決定し、あわせて本予告が公開された。

本作は、2020年に公開された城定秀夫監督作『アルプススタンドのはしの方』に続く「高校演劇リブート企画」第2弾となる作品。原作は、2019年第44回四国地区高等学校演劇研究大会で「文部科学大臣賞(最優秀賞)」を受賞した徳島市立高等学校・中田夢花による『水深ゼロメートルから』。夏休み、特別補習としてプール掃除を指示された高校2年生たちのさまざまな思いが交錯していく模様が描かれる。

濵尾咲綺、仲吉玲亜、清田みくり、花岡すみれが物語の中心となる4名を演じるほか、さとうほなみ、三浦理奈がキャストに名を連ねている。

「波のない夏」は、本作の劇伴も手掛ける澤部渡(スカート)が本作のために書き下ろした楽曲。澤部は、「映画のラストカットを観ながら、その画にどんなコードが合うのか、いくつも試すところから始めました。この響きだ!と納得するまでいろいろ試して、最初のコードに着地しました」とコメント。

また、今回のゲストボーカルとして参加しているadieu(上白石萌歌)は、「澤部さんの紡ぐ瑞々しい水色の世界に身を委ね、ぷかぷかと浮かぶように歌いました」と振り返っている。

主題歌について、山下監督は「(前略)澤部さんの音楽が少しだけ彼女たちを肯定し、寄り添ってくれているように感じる。だから完成した映画を観て、俺の足りてない部分を澤部さんが埋めてくれたと思っています」と、澤部の音楽の世界観に信頼を寄せた。

あわせて公開された本予告は、水のないプールに集まる4人の女子高生と、「舞台は水のないプール!?」というコピーから幕開け。何気ない日常が映し出されているが、学校生活、恋愛、メイクなど彼女たちが普段抱える“悩み”が溢れ出し、次第にそれぞれの想いが交差していく様子が描かれる。

また、エンドロールでのクレジット掲載などが特典となっている、映画のスペシャルサポーターを募集するクラウドファンディングも4月1日まで実施されている。

コメント
●澤部渡(スカート)
「波のない夏 feat. adieu」の作曲は、映画のラストカットを観ながら、その画にどんなコードが合うのか、いくつも試すところから始めました。この響きだ!と納得するまでいろいろ試して、最初のコードに着地しました。すると「思い出すのは花束の匂い」という歌い出しの詩とメロディが同時に出てきたのです。あまりないことなので驚きました。そこから雪だるま式にこの曲が転がっていき、バンドの演奏とadieuさんの歌でもって最高のものに仕上がりました。映画の中の彼女たちのここからに向けて作った曲です、はっきり言って自信作です。楽しんでください!

●adieu
山下敦弘監督の作品に青春を彩ってもらった私にとって、このような機会をいただけたことはとても幸せです。
澤部さんの紡ぐ瑞々しい水色の世界に身を委ね、ぷかぷかと浮かぶように歌いました。
ぜひ劇場にて感じていただきたいです。

●山下敦弘監督
澤部さん(スカート)はいつも優しい。
映画を作る際、監督としての自分のスタンスは、少し離れたところから傍観し、態度としてはちょっと冷たいと思っている。でも、澤部さんは自分と同じくらいの距離を置きながら、その眼差しは柔らかく、少し温かい。映画に登場する女の子たちの悩みや葛藤に対し、自分は肯定も否定もしてないけど、澤部さんの音楽が少しだけ彼女たちを肯定し、寄り添ってくれているように感じる。だから完成した映画を観て、俺の足りてない部分を澤部さんが埋めてくれたと思っています。
素晴らしい音楽をありがとうございました。

(文=リアルサウンド編集部)

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