首相、杉田水脈氏発言の批判避ける 参院予算委「政治家は自ら説明責任を」

国会(資料写真)

 自民党総裁の岸田文雄首相は25日の参院予算委員会で、アイヌや在日コリアンへの差別的言動を重ねる同党の杉田水脈衆院議員に対する批判を改めて避けた。

 対応を迫った立憲民主党の牧山弘恵氏(神奈川選挙区)は「政府与党に自覚がなければ差別は放置されてしまう」などとして人権救済機関の常設を提案した。

 首相は特定民族や性的少数者らに対しての人権問題を巡り先月、不当な差別に立ち向かう旨のビデオメッセージを発している。これらを踏まえ「杉田氏の言動を放置し続けるのはおかしい」と指摘した牧山氏に対し「政府としてコメントすることは控える」とこれまでと変わらない答弁。「政治家は自らの発言への説明責任を果たすことが重要だ」との一般論を述べるにとどめた。

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