ばんばひろふみ ラジオ最終回で病を告白 加齢性難聴でステージ活動休止も「音楽と向き合っていく」

一部音楽活動休止を発表したばんばひろふみ

歌手のばんばひろふみが27日、加齢性難聴により、一部の音楽活動を休止すると発表した。自身のラジオ番組『ばんばひろふみ!ラジオDEしょー!』(ラジオ関西)の最終回で明かしたもの。ステージ上や放送での歌唱は当面控えるが、音楽活動には今後も向き合っていくという。

【全文】ばんばひふろふみ 公式コメント

1969年「ジャッケルズ」でプロデビューしたばんば。71年に「バンバン」を結成し、75年には『「いちご白書」をもう一度』がミリオンセラーとなった。バンバン解散後のソロ活動では、79年の『SACHIKO』が大ヒット。2014年春からは、杉田二郎、堀内孝雄、高山厳、因幡晃とともに「ブラザーズ5」としても活動している。

この日ばんばは番組のオープニングで、5年ほど前から耳に違和感を抱えていたことを告白。「中学生の頃から聴いているビートルズが、昔聴いていた音じゃない。オーディオを一式買い替えてもどうもおかしい」と感じ、大学病院で受診したところ病状を告げられたと、リスナーやファンに経緯を説明した。

医師からは「治らない、耳の細胞は再生しない」と説明を受けたという。そこで現在は補聴器を装着。普段の生活に問題はないものの、ステージでの歌唱に影響が出ていることから公表を決めたと明かした。「『すみません、私こんなんですけど……』の方が楽でしょ」と、もやが晴れたように明るく語るばんばからは、今回の決断を“年齢相応のハードルを乗り越えるもの”として前向きに捉えている様子がうかがえた。

それが証しに「だからと言って音楽をやめるわけじゃない。新たな道を模索して新曲も準備している」と話し、新規の発信ツールとして、自身のユーチューブチャンネル「チャンネルばんばん」を同日朝に公開したことも発表した。また、この日の生放送では、その新曲「僕をひとりにしないで」(シンガーソングライター・佐久間順平のカバー曲)のデモ音源をリスナーに届けた。

ばんばと言えば、ミュージシャンであり、数々の深夜放送で一世を風靡するなどしたラジオスターでもある。ラジオDEしょー! は、阪神・淡路大震災発生から間もない1995年4月に放送を開始し、29年の歴史を刻んだ。(放送開始当時は『土曜!バンバン やってもいいかな?』)

神戸に大らかな笑いを届け続けた“早朝の深夜放送”が幕引きを迎えたこの日、ミュージシャン・ばんばひろふみにとって新たな挑戦の道のりが始まった。動画配信を含めたばんばの今後の活動にも期待し、披露された新曲が広く世に送り出されることを心待ちにしたい。

© 株式会社ラジオ関西